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ディオン・サンダースがかつてのスカウティング・コンバインを語る

2017年03月07日(火) 10:38


ディオン・サンダース【Scott Boehm via AP】

1989年のスカウティング・コンバインは今現在のものとは全く違ったようだ。

近年のコンバインはかなり厳密なルールに基づいて執り行われている。コンバイン開催中は各チーム、決まった回数のみプロスペクト選手たちと接触することが可能である。少なくとも、基本的にはそういったルールが定められるようになった。しかし80年代にさかのぼれば、当時のコンバインはまさに何でもありの状況。89年ドラフトを1カ月前に控え、NFL全体からの注目の的となっていたディオン・サンダースが今回、『NFL Network(NFLネットワーク)』のコンバイン中継の中で昔と今のコンバインがいかに違うかについて語ってくれた。

サンダースはNFLネットワークのリッチ・イーセンとマイク・メイヨックに対し、「ホテルの中はカオス状態。全チームやチームの代理人が私を捕まえようと必死だった。誰もかれもが私の隣に立ってアピールしようと躍起だったから、その場を離れたくてどこかの部屋に入ったのを覚えている。その時は本当にどこに行けばいいかも分からない状況だった。それで、入った部屋がニューヨーク・ジャイアンツの部屋だったんだ。彼らは私を席に着かせて分厚い本を差し出してきた。私が“これは何ですか”と言うと、彼らは“これは選手全員に対して行うテストです”と言ってきた。私は“すみませんが、ドラフト権は何番目にありますか?”と返したら、彼らは“10番目だったかと”と返答。だから、“では、その頃までに私は他のチームの選手になっていますよ。またお会いしましょう。こんなことをしている時間はないのです”と答えたんだ」と語った。

もしジャイアンツ側がサンダースを十分に好いていたならばトレードアップ自体も可能ではあったが、実際のジャイアンツは18番目の選択権であった。結局、アトランタ・ファルコンズからドラフト全体5位指名を受けたサンダース。10番目までに指名されるだろうという想定は正しかった。