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WRブランドン・マーシャルがジャイアンツと2年契約

2017年03月09日(木) 12:56


ニューヨーク・ジェッツのブランドン・マーシャル【AP Photo/Bill Kostroun】

NFL界の多くの人を驚かせるニュースが入ってきた。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、ワイドレシーバー(WR)ブランドン・マーシャルがニューヨーク・ジャイアンツと契約合意に至ったとのことだ。

これを最初に報じたのは『Newsday(ニュースデー)』。ラポポートによれば、マーシャルの契約は2年で1,200万ドル(約13億7,200万円)となる見込み。先週にニューヨーク・ジェッツから放出されたマーシャルは、750万ドル(約8億6,000万円)を同チームから受け取る予定だった。ジャイアンツは後にこの契約を認めている。

ジャイアンツが発表した声明の中で、マーシャルは「これは最高のシチュエーション。オーナーシップも安定しているチームだ。ニューヨークにずっといたから、ジャイアンツの組織運営がいかに上手であるかはよく知っている。このチームに期待する人が多い理由もよく分かる」と語った。

ジャイアンツに移籍することで、マーシャルがキャリア初のプレーオフ進出を経験できる可能性が高まっている。ここ数年はフリーエージェント選手に多額をつぎ込んできたジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)ジェリー・リースも、倹約に努めなければならないことを理解した上で、チームに好影響をもたらしうる選手獲得に出し惜しむことはなかった。

チームにはすでにスーパースターのオデル・ベッカム、若手ホープのスターリング・シェパードという2人のWRが存在する。ここにマーシャルを加えた3人のパスキャッチャーをそろえたジャイアンツは、同地区のライバルにとってさらなる脅威となるだろう。同時に、経験値の高いマーシャルの存在は不調気味のクオーターバック(QB)イーライ・マニングの助けにもなるはずだ。

マーシャルは「自分がプレーすることやレシーブを決めることで他のレシーバーたちへのプレッシャーを軽減する。これが自分の一番大きな仕事になる。他のメンバーよりも年をとっているぶん、ロッカールームで自分の経験やキャリアについてシェアしていきたい。そうすれば、皆も自然と俺のことが分かるだろう。皆に伝えられることも多いと思う。互いに学び合えたら最高だ」とコメント。

先月にWRビクター・クルーズを放出したジャイアンツがまだ何か策を講じていることは明らかだった。マーシャルの加入はヘッドコーチ(HC)ベン・マカドゥーにチームの好スタートを予感させる。

だが、問題はロッカールームが今後どのような様相を呈するのかということだ。経験に富むマーシャルは率直に物を言うタイプで、アドバイスを与えることはもちろん、思ったことはストレートに伝える人物。最高のシナリオとしては、マーシャルの存在が暴れん坊なベッカムの気性を落ち着かせ、ひいては最高のコンビを組むことだろう。ジャイアンツが最悪のシナリオについて考えることはない。

マーシャルが1シーズン1,000ヤード以上を記録したことはこれまでに8回あり、2014年以降、タッチダウンレシーブは25回を決めている。これらの数字はリーグ全体を見回しても群を抜いている。ジャイアンツに1シーズン1,000ヤード以上を記録した選手が2人在籍した年はたった1度のみで――2011年のハキーム・ニックスとクルーズ――それはスーパーボウルを制覇した年でもある。『NFL research(NFLリサーチ)』が示す921回のレシーブ、11,752というヤード数は、マーシャルがここ10年間で最も生産的な、リーグを代表する選手であることを証明している。