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レイダース、RBマーショーン・リンチとの契約に興味

2017年03月21日(火) 13:29


マーショーン・リンチ【AP Photo/Ted S. Warren, File】

ベテランランニングバック(RB)の市場に新たに1つ面白い選択肢が加わった。元シアトル・シーホークスのマーショーン・リンチだ。

かつてシーホークスでは“ビーストモード”の愛称で親しまれたリンチがオークランド・レイダースから熱いオファーを受けている。これは『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じたもの。しかし、すでに引退しているリンチがプレーする権利はいまだシーホークスに帰属している。ラポポートはレイダースがリンチに関し、シーホークスにコンタクトを取ったという事実はないことも伝えた。

驚くべきことは、リンチ自身は再びプレーしたいと話していないことだ。NFLネットワークのマイク・ガラフォロに対し、関係者はリンチがトレーニングを継続して復帰については考えてはいるものの、まだ何も決断は下していないと話している。

ラポポートは現地20日(月)、仮に復帰を決めた際にはレイダースが唯一リンチの希望する球団となると報じた。またある情報元がラポポートに語った内容によれば、リンチの復帰はこれまでにないほど現実味を帯びてきているという。

サンフランシスコのラジオ番組『KGMZ-FM』が先週木曜日、最初にこれらの動きを報じている。

もうすぐ31歳になるリンチがレイダースで復帰すれば、同チームはさらに面白味を増したゲーム展開が可能になるだろう。レイダースは27歳のプロボウラー、RBラタビアス・マレーをフリーエージェントで放出し、過去にレイダースでのプレー希望を示唆していたRBエイドリアン・ピーターソン獲得への道をまだ模索中だ。

ピーターソンの代わりとして、レイダースは2016年の1月17日(プレーオフでのカロライナ・パンサーズ戦)以降プレーしていないオークランド出身のリンチとの契約を望んでいる。このパンサーズ戦でリンチは6キャリー、20ヤードをマーク。2014年にフル出場を果たした際には280キャリー、1,306ヤード、13タッチダウンの記録を残している。

しかし、レイダースはまだシーホークスとの間でトレードに関する話し合いを行っていない。ラポポートが述べたように、レイダースのジェネラルマネジャー(GM)レジー・マッケンジーは好順位でのドラフト指名権譲渡は考えておらず、また、エースQBデレック・カーやディフェンシブエンド(DE)カリル・マックとの長期契約に備えて余分な支出をするつもりもない。

リンチがリーグ規定に抵触せずにまだ調子を保っていると分かっていたに違いないレイダースにとって、今は奇妙な状況だ。マイク・ガラフォロによると、先シーズンにもリンチ復帰のうわさは流れていたが、当時のシーホークスは“見返りなしでリンチを手放すことは有り得ない”と公言していた。ラポポートは加えて、レイダースは昨年にもリンチをトレードで獲得しようと画策し、成立間近までいったものの、リンチは引き続き引退の道を選んだと伝えている。

今年はこれまでとは違ったストーリーが描けるだろうか?

第50回スーパーボウル中にアーティスティックな引退表明を行ったリンチだったが、まだ力を残していると考えられていた。

何はともあれ、球団が地元出身の選手を獲得するのは良い動きと言える。ここ数年のリンチはベイエリアでの慈善活動を行ってきた。そんなリンチに再びプレーする機会が与えられれば、フットボールでファンに貢献する道に飛びつくだろう。今後、どのようなプロセスを経てレイダースがリンチ獲得を成功させるのかは相当な見ものになる。