セインツHCが悪童ジョニー・マンゼルに興味
2017年03月24日(金) 12:13NFL界きっての問題児と言われ、かつてクリーブランド・ブラウンズがドラフト1巡目で指名したジョニー・マンゼルの復帰は有り得るのか。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地23日(木)、ニューオーリンズ・セインツのヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンがマンゼルに興味を示していると報じた。両者はすでに面談し、NFL復帰を議論している。
ラポポートによれば、近い将来にマンゼルがセインツの一員としてNFL復帰を果たすとペイトンは期待しているとのこと。これは単純に禁止薬物使用や問題行動を起こしてきたマンゼルの制裁期間が終わったため、救済措置としてペイトンがマンゼルの復帰に手を貸しているわけではなさそうだ。
もしNFLに復帰したとしても、マンゼルはまだリーグ規定の行動規範違反による出場停止処分の対象だ。フィールド外での問題行動やライフスタイルは多数の人に害を与えてきた。
しかし、ここ最近はライフスタイルの改善に努めてきたマンゼルは「全ては順調。生活スタイルがちゃんとした形に戻りつつある」と語り、NFL復帰に向けて代理人のエリック・バークハードと再契約している。
セインツには大黒柱のクオーターバック(QB)ドリュー・ブリーズの後釜が必要だ。ブリーズは今シーズン終了後にもまたフリーエージェントになる予定だが、彼の口からは何度も、あと数年間は現役を続けるとの言葉が聞かれている。このブリーズの発言に一番歓喜しているのはペイトンHCであろう。30歳後半を過ぎてからも1シーズン平均で5,000ヤードを投じるブリーズの下、もしチームが守備陣の再建に成功すればプレーオフ進出も夢ではなくなる。
伝説的QBブリーズの後任となれば相当なプレッシャーを感じるはずだ。それゆえにペイトンは重責をものともしないようなタイプのQBに目を向けたのかもしれない。たとえその人物が問題児であろうと、なかろうとだ。もしそうだとすればコリン・キャパニックの方がよりリスクは低かったであろうが、あえてペイトンがマンゼルに興味を持ったのが意外なところだった。
マンゼルはNFLの2シーズンで8試合に先発出場し、1,675ヤード、パス成功率57%、7タッチダウン、7インターセプトを記録。
確かに、マンゼルの即興でのプレーメイク能力には光るものがあるが、コーチ陣が考え抜いた戦略をいとも簡単に無視する傾向がある。
この話には不確定要素が多く、この先どうなるのかはまだ分からない。ただ、いかなるチームであってもマンゼルのような選手の扱いには十分な注意が必要であることは言うまでもない。