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マーショーン・リンチがレイダースに対して“引退撤回”宣言

2017年04月06日(木) 09:03


マーショーン・リンチ【AP Photo/Ted S. Warren, File】

あの“ビーストモード”がNFL復帰秒読みか。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地5日(水)、元シアトル・シーホークスのランニングバック(RB)マーショーン・リンチがオークランド・レイダースに対して“引退を撤回”すると伝えたと報じた。

この報道はレイダース施設を訪問したリンチがヘッドコーチ(HC)ジャック・デル・リオと面談をしたことがきっかけ。ラポポートは以前、デル・リオがリンチの復帰を承認すれば実現するだろうと報じていた。

リンチの地元チームでの復帰熱望は単に全てのプロセスにおける第一段階に過ぎない。リンチの所有権はいまだシーホークス側が保有しているものであり、もしレイダースがリンチの獲得を希望する場合、シーホークス側の放出を待つか、あるいは、トレードという形になる。

シーホークスのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーは地元ラジオ番組『KIRO-AM』の中で、リンチのオークランド移籍は“スムーズ”に行われるだろうと語った。これはシュナイダーGMとレイダースのレジー・マッケンジーGMの良好な関係性があってこその発言だ。これらは地元紙『Seattle Times(シアトル・タイムス)』のボブ・コンドッタが伝えたもの。リンチの復帰はレイダースのみに可能性がある、とシュナイダーは明かしている。

“ビーストモード”のオークランド愛はかなり深いため、30歳のリンチがレイダースでのプレーを熱望する理由も理解できる。

仮にリンチが復帰を果たせば、レイダース攻撃陣に完璧にフィットするだろう。レイダースはフリーエージェント(FA)でRBラタビアス・マレーがチームを去って以降、まだその穴をカバーできるパワーバックを見つけられていない。RBのディアンドレ・ワシントンとジェイレン・リシャードにとっては歓喜の出来事のはずだ。このRBトリオがレイダースのバックフィールドを完璧なものにする。その他、レイダース攻撃陣にはワイドレシーバー(WR)アマリ・クーパーやマイケル・クラブツリー、そして、ケガから順調に回復しているチームの若き大黒柱、クオーターバック(QB)のデレック・カーもいる。今季のレイダースはスーパーボウル制覇に向けて完璧な布陣を形成することが可能になる。

唯一の懸念とすれば、1年間NFLから遠ざかったリンチの能力低下や体調面であろう。2015年はあの“ビースト”もケガによって9試合を欠場している。

レイダースでの復帰にはまだ複数の障害が残るものの、リンチ自身に復帰意志が改めて確認できたことが何よりもまず大きな第一歩となった。