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トニー・ロモの名場面トップ5

2017年04月06日(木) 05:50


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコットとトニー・ロモ【James D Smith via AP】

トニー・ロモはダラス・カウボーイズ史上最高のクオーターバック(QB)の1人として今後も語り継がれるだろう。過去にも優秀なQBに恵まれてきたカウボーイズだが、その中でもロモの存在は特別だったと言える。ロジャー・ストーバックやトロイ・エイクマンのようにスーパーボウル制覇は成し遂げられなかったものの、ロモはキャリアを通してファンに感動と落胆を与えてくれた。ロモの活躍を語らずして、ダラス・カウボーイズは語れない。

ロモの最も記憶に残る5試合と共に、選手生涯を振り返る。

5.ロモ最後のプレーオフ戦白星

ロモが最後にプレーオフで勝利したのが2014年シーズンのワイルドカードで対戦したデトロイト・ライオンズ戦だった。一度はライオンズに14対0とリードされ、第3クオーターに入っても20対7と点差をつけられて不利な状況に追い込まれたカウボーイズだったが、最終的にロモの2タッチダウンパスなどでカウボーイズが逆転勝利を収めている。この試合でロモは一気にエリートQBに進化を遂げた。

4.対ジャイアンツ戦での逆転勝利

2015年シーズン第1週で対決したニューヨーク・ジャイアンツ戦でロモが見せた闘志は忘れがたい。ロモは試合時間11秒を残してタイトエンド(TE)ジェイソン・ウィッテンにタッチダウンパスを通し、カウボーイズを逆転勝利に導いた。カウボーイズは2014年シーズンを13勝3敗で終えてプレーオフに進出するも、ディビジョナルラウンドでグリーンベイ・パッカーズに惜敗していた。ロモはジャイアンツ戦の2週間後にケガで先発QBの座を控えQBのブランドン・ウィーデンに譲り渡し、カウボーイズは最終的に4勝12敗で2015年シーズンを終えている。ロモはカウボーイズ史上最も逆転勝利を得意としたQBであり、2015年シーズンもケガさえなければロモが素晴らしい活躍を見せていたはずだ。

3.スナップされたボールのホールドミス

2006年シーズンのワイルドカードでシアトル・シーホークスと対決したカウボーイズ。試合終盤に勝ち越しフィールドゴールのチャンスを迎えるが、QBとの兼任でフィールドゴールのホルダーを務めていたロモがスナップされたボールをファンブルし、勝機を逃してしまう。しかし、ロモは控えQBとして2006年シーズンをスタートさせるも3勝3敗だったカウボーイズを最終的にプレーオフ進出まで導いていた。翌2007年シーズンには鎖骨を骨折しながらもパス4,211ヤード、36タッチダウンパスを投げるタフさを見せつけて13勝3敗というチームの好戦績に貢献し、再びプレーオフ進出を果たした。

2.スナップミスからのファーストダウン

2007年シーズン第4週に対戦したセントルイス・ラムズ戦での出来事。前半終了前のサードダウン残り3ヤードでスナップされたボールがロモの頭上を越えて自陣15ヤード地点まで飛んでいってしまう。ボールを拾ったロモはそこから見事にラムズ守備陣をかわして自らファーストダウンを奪ったのだ。若きロモを代表するプレーだったと言える。ロモ以上に走りを得意とするQBが多く存在したのは事実だ。しかし、ブレット・ファーブ同様にロモのプレーには見ていて飽きない面白みがあった。

1.QBダック・プレスコットを称えるスピーチ

フィールド上の出来事ではないが、2016年11月15日に開かれた記者会見はロモの選手生涯を代表する瞬間だった。ロモは記者会見の中で情熱、現状を受け入れる心、そしてチームメイトを支えることの重要性について、その思いを打ち明けた。2016年シーズン、ロモはプレスコットが主体となって一体感を増していったチームから少しずつ距離を置いていた。しかし、ロモのスピーチが変化の過程にいるチームを正しい方向に導いたと言えよう。