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静かに終わったトニー・ロモのNBAデビュー

2017年04月13日(木) 07:06


NBAダラス・マーベリックスの練習に参加するトニー・ロモ【AP Photo/Tony Gutierrez】

トニー・ロモの“NBAデビュー”はたんたんと終わってしまった。1970年のNBAファイナル第7戦でウィリス・リードが見せたような登場をするわけでもなく、映画“Air Bud(エア・バディ)”のごとき活躍もなければヘディングショットのような珍シュートもない。

そんなバカげたシナリオはもちろん、ダラスのスポーツファンが思い描いた夢物語の実現はすべてNBAコミッショナーであるアダム・シルバーによって待ったがかかってしまったのである。

ダラス・マーベリックスのオーナー、マーク・キューバンは『ESPN』に対し、ロモと契約を交わしていくらかのNBA出場機会を与えるつもりだと固い決意を明かしていた。「(シルバーに)自分がやろうとしていることを話し、“もし気に入らなければ罰金を科してくれ”と伝えた」

しかしながら、シルバーはキューバンにNBAがその契約を承認しないと伝えてきたという。

32勝49敗のマーベリックスは現在、ウエスタンカンファレンス12位につけており、現地12日(水)にシーズン最終戦に挑むことになっている。

キューバンの行動をシンプルにダラスの偉大なるアスリートに対する称賛と敬意だと賛同するファンもいれば、NBA界でさえないチームの一角であるマーベリックスにいくらかの注目を集めようとした、せこいマーケティング戦略だと見るファンもいるという。

ただ、マーベリックスのファンの前でマイクを握ったロモは「夢にも思わなかったこの場所に立てて光栄だ。本当にありがとう。ちょっと恥ずかしいけど、本当に幸運だと思っている。ありがとう、ダラス。大好きだぜ!」と挨拶している。