ペイトリオッツがビルズRBギリスリーにオファーシート提示
2017年04月19日(水) 09:31ニューイングランド・ペイトリオッツがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区のライバルチームからまた一人の選手を引き抜こうとしている。
ペイトリオッツはバッファロー・ビルズのランニングバック(RB)でRFA(制限付きフリーエージェント)のマイク・ギリスリーに対して2年640万ドル(約6億9,000万円)のオファーシートを提示。これは『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じたもので、初年度には400万ドル(約4億3,000万円)が提示されている模様だ。
ギリスリー加入を前提にサラリーキャップ調整を行うため、ペイトリオッツのベテランワイドレシーバー(WR)ダニー・アメンドーラはペイカットを受け入れ、170万ドル(約1億8,500万円)をやや超える程度で合意したようだとラポポートは伝えている。
今回の動きをさかのぼること13カ月、ペイトリオッツはWRクリス・ホーガンに3年1,200万ドル(約13億円)の契約を提示し、最終的にビルズがこれに対抗することを拒んだため、ホーガンとペイトリオッツの契約が成立していた。
ホーガンはWRデショーン・ジャクソンと並ぶリーグトップの1レシーブ平均17.9ヤードを記録し、AFCチャンピオンシップ戦ではチーム史を塗り替えるポストシーズン1試合でのレシーブヤード記録を樹立している。
もしビルズのフロント側が今回もまた前回と同様の方針を取れば、ペイトリオッツは補償としてドラフト5巡目指名権を与えることになる。3月初旬、ビルズはギリスリーに対して179万7,000ドル(1億9,500万円)のテンダーを提示。ペイトリオッツのオファーにマッチするかどうかの判断までジェネラルマネジャー(GM)ダグ・ホエーリーに残された期間は5日となる。
オールプロのRBルショーン・マッコイはすでにテールバックとしてリーグ最高額の選手。ビルズはバックアップRBに対して400万ドルもの大金を支払うのだろうか。地元紙『Boston Herald(ボストン・ヘラルド)』はビルズがそのオファーにマッチすることはなさそうだと見ている。
また、昨年ドラフト5巡目指名選手であるRBジョナサン・ウィリアムスに先シーズンはほとんど活躍の場が与えられなかったことにも気を留めておくべきだろう。
すでにジェームス・ホワイト、ディオン・ルイス、レックス・バークヘッドとそうそうたる面々がそろっているペイトリオッツのバックフィールドにギリスリーが加入するとなればリーグ最強の布陣となる。
マッコイにも引けを取らないスピード強弱の巧みさにパワーをも兼ね備えたギリスリーは、ここ2シーズンで148キャリー、平均5.7ヤードと上出来の数字を残している。
『Football Outsiders(フットボール・アウトサイダーズ)』の“DVOA(選手評価システム)”によれば、先シーズンのギリスリーはリーグRBの中でもトップ評価であり、2位には負傷しがちだったバークヘッドの名前が挙がっていた。
ギリスリーはゴールラインやショートヤードでその力を発揮し、フリーエージェントのパワーバックであるレギャレット・ブラントの代わりを務めることができるだろうか。サードダウン、または、フォースダウン残り6ヤード以下の状況でのギリスリーは17回中14回をファーストダウン、あるいは、タッチダウンにコンバートさせている。この確率はここ4年間を通してリーグで最も高い数字だ。
ビルズがギリスリーのオファーにマッチしない場合、エイドリアン・ピーターソンのペイトリオッツ移籍の可能性は確実に消滅する。また、ブラントが高額契約でペイトリオッツに復帰するチャンスもほぼ消え失せることになる。