チーム史上“最強”のレイブンズだとSウェドル
2017年04月24日(月) 10:44ここ数年間、ボルティモア・レイブンズが勝ちきれていない原因は主に故障者の多さだ。過去3年間で故障者リスト入りした選手の数は60人ほどにも及ぶ。
2017年、レイブンズの改善点はまさにここだ。
それゆえにチームは一人の男にヘルス改革を託した。パフォーマンス部門担当のスティーブ・サンダースだ。
セーフティ(S)エリック・ウェドルは『ESPN』を通じて「これだけは確実に言える。俺たちは今、チーム史上最強の状態にいる」と語った。
ミクロの視点からストレングスとコンディショニングの向上を図るサンダースのプログラムはレイブンズの大多数の選手に影響を与えている。全選手に同一のエクササイズやドリルを課すのではなく、サンダースは各選手に合わせた個人別のトレーニングプランを考案する。
ウェドルは「フットボール選手として100ヤードも200ヤードも走る必要はない。100ヤードも走ったら叱られるだろう。体力を削られるから。そんなことをする必要はない。20、30、40ヤードくらいを最適なエネルギーと効率性、スピードで繰り返し走り抜けるのが俺の仕事。それだけがチームをさらに良くしてくれる」と発言。
昨年、クリスマスに行われたピッツバーグ・スティーラーズ戦で黒星を喫し、地区優勝が消滅してプレーオフ進出の夢も消え失せたレイブンズ。レギュラーシーズン最後の4試合は1勝3敗というふがいない結果に終わった。先シーズンの終盤3試合を欠場したチームトップのコーナーバック(CB)ジミー・スミスは、サンダースのプログラムを通して同じことを繰り返さないよう誓っている。
「ここで数週間だけトレーニングを行い、様子を見ることにすると他のトレーナーに話していた。だが、オフシーズン中はここから離れないことに決めた。スティーブの仕事ぶりは素晴らしい」
サンダースが組んだトレーニングプログラムについてスミスは「俺の場合はやはり足を集中的に行う。足首や足の負傷によってランやジャンプに影響が出ないようにするためだ。彼は全てが良い方向に向かうように特別なメニューを作ってくれている」と語った。
6年間のキャリアで16試合をフルで戦い抜いたシーズンが2度しかないスミス。おそらく、同選手のコンディショニングがチーム全体のオフシーズンプログラムの成果自体を反映することにもなるだろう。過去3年間のレギュラーシーズン終盤4試合の成績を合算すると5勝7敗。ジェネラルマネジャー(GM)オジー・ニューサムが構築した新ロースターも結局は故障者が相次いで本当の成果は見えていない。ここ2年間は“たられば”が多く聞かれるレイブンズにとって、2017年のオフシーズンプログラムで最も重要なのが健康状態だ。