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元QBカトラーが新人QBの起用法に助言

2017年05月09日(火) 09:37

シカゴ・ベアーズに全体2位で指名されたミッチェル・トゥルビスキー【AP Photo/Matt Rourke】

先日に活躍の舞台をフィールドからTVブースへと移したばかりのジェイ・カトラーが、新人クオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーの起用法に関するちょっとしたアドバイスを行った。

現地5日(金)に引退を表明した後、元シカゴ・ベアーズのカトラーは地方ラジオ局『WMVP-AM』の“The Waddle and Silvy Show(ザ・ワドル・アンド・シルビー・ショー)”という番組で仮にチームが開幕から5、6試合で不調だとすれば新人QBをプレーさせるべきでないと語った。

『CSN Chicago(CSNシカゴ)』によればカトラーは「もしチームが低迷しているなら、新人をプレーさせる理由が分からない。トゥルビスキーに期待する声はもちろん大きい。理由があったからこそ彼はドラフト全体2位で指名された。プレーをして試合に勝つために彼は選ばれた。しかし、もし自分の周りの戦力が整っていなければ、QBとしてこの世界で勝つことはとても難しい」と話したという。

「もしチーム状況がかんばしくないのなら僕はトゥルビスキーを使わない。先発として出場させることはできるが、何度も倒されることになる。NFLのQBとしてキャリアの出鼻をくじく意味はあるのか」

足場の固まらないうちに先発起用された若手QBがキャリア序盤でつまずくパターンはこれまでに幾度となく繰り返されてきた。デビッド・カーからブレイン・ギャバートまで、ベンチで戦況を見つめつつ成長していくこともできたであろう選手が山のように存在する。

トゥルビスキーに対する懸念としては、大学時代に13試合しか先発出場していないことが挙げられる。ドラフト全体2位指名の同選手にとってはベンチで学ぶこともかなり多そうだ。

2017年にベアーズが直面するであろう苦難をカトラーも理解している。チームは故障しがちなケビン・ホワイトやキャメロン・メレディスといったワイドレシーバー(WR)と共に、ランニングバック(RB)のジョーダン・ハワードを中心として堅実なランゲームを展開していく。

カトラーが提案するように、1年目のトゥルビスキーにはQBマイク・グレノンのバックアップとして学習期間が与えられるかもしれない。それでも、2017年シーズンが壊滅的なスタートを切った場合、チームにとっては将来的なエースQB候補がその状況を変えられる唯一のオプションとなる可能性もある。もしそうなれば、QB育成期間などといった余裕はなくなり、経験不足の新人でもフィールドに立たざるを得なくなるだろう。