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NFLオーナーがロースターカットを1度のみに変更

2017年05月24日(水) 10:33

ニューヨーク・ジャイアンツ対ワシントン・レッドスキンズのスクリメージライン【Evan Pinkus via AP】

NFL各チームのオーナーは現地23日(火)、プレシーズン最終戦までにロースターを75人に絞るというルールを削除する投票を行ったと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えた。

この結果、リーグがロースターを削るのは90人から53人へとカットする1度のみとされ、実質的には480選手(1チームにつき15人)に最終決定までの猶予が与えられることになる。ロースターの当落線上にいる選手にとってアピール期間が延長されることはこれ以上ないチャンスだ。

今月に入り、NFLでは2人目の故障者復活やオーバータイムの時間短縮など重要な制度変更が行われている。

カットまでの猶予が伸びたことで、90人の中に見落としていたダイヤの原石を発見するコーチが現れる可能性もある。

見る側とすれば37人の一斉カットは面白いかもしれないが、組織内部的には混とんとした状況になるのは致し方ない。ロースターカットが2回行われている状況では、各チームのジェネラルマネジャー(GM)が他チームから放出される可能性のある選手リストを作成し、そのうち誰を自軍に加えるかのシナリオを描いていた。新たな制度下では一度に大量の選手が市場に放出されることもあり、各チームとも早めの対策を講じる必要がありそうだ。

プレシーズンの第4週目に先発メンバーを出場させる必要がなくなるということはコーチ陣にとって明るいニュースとなる。レギュラーシーズンの開幕を前にして重要な先発メンバーにケガをしてほしくないと思うのはコーチとして当然の心理だ。また、今回の変更によってシーズンロースターの残り1枠をかけてぎりぎりの戦いを続けるプレーヤーに最後のチャンスを与えることが可能となった。

イアン・ラポポートが指摘しているように、誰にとっても損はないこの制度変更はワシントン・レッドスキンズが長年にわたって主張していたものである。