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CBライト、シカゴから“ウーバー”でビルズに到着

2017年06月08日(木) 14:43


シャリース・ライト【G. Newman Lowrance via AP】

コーナーバック(CB)シャリース・ライトの交通費は新たに入団が決まったチームが支払ってくれるのだろうか。

バッファロー・ビルズに加入したばかりのライトは現地6日(火)、『Twitter(ツイッター)』で“ウーバー”を使った旅の詳細を投稿した。同選手はシカゴのオヘア国際空港からニューヨークのオーチャードパークにあるビルズ通りまで、この配車サービスを利用している。距離にしておよそ543マイル(874km)、所要時間は約9時間、そして、その費用は632ドル08セント(約6万9340円)とチップが300ドル(約3万2,940円)であった。

安すぎはしないだろうか。9時間のドライブで約630ドルとチップを受け取ったドライバーのハイディ・アブドーラハイアンは、いつかまた来た道を運転して戻る必要があるのだ。ただ、大晦日にニューヨークのマンハッタンを抜け出そうとタクシーのドライバーに交渉をもちかけた友人の話を聞いたことがあったが、それよりは今回の旅の方が好ましいだろう。ライトは水曜日、チーム公式サイトのインタビューでその詳細を語った。

ライトは「フライトがかなり遅れていた。だから次の乗り継ぎが確実に間に合わなくなってしまったんだ」と述べ、レンタカーを使わなかった理由については練習前に寝ておきたかったとも明かしている。

続けてライトは「シカゴに住んでいる元チームメイトに電話してみたが・・・さすがにバッファローまでは無理だったね。その次にウーバーが思い浮かんだんだ」とコメントした。

どうやら、ドライバーを務めたアブドーラハイアンにとってこの長距離運転はさほど大きな問題ではなかったようだ。

ライトはドライバーについてこう語っている。

「彼が運転を承諾してくれたんだ。すぐに電話して彼とこんな感じで話をした。“すまないが、ニューヨークのバッファローに行く必要があるんだ。8時間くらいかかるけど連れて行ってもらえないか?” そしたら彼は、“ああ、大丈夫さ。どこへでも好きな所に連れてくよ” と言ったんだ。その後は状況を説明し、明日の朝7時までに着かなければならないことも伝えた」

結局、この9時間におよぶ旅は無事成功に終わった。アブドーラハイアンとすっかり打ち解けたライトはドライバーとの会話や時間通りに到着してくれたこと(9時間の運転で車を停めたのはガソリンを入れるたった一回だけだった)に感謝を述べている。ライトは幸運にも素晴らしいドライバーに出会ったと言えよう。

ライトは「彼は難民だった。家族もなく1人でシカゴに暮らしていた。友達も少なく、ただ宇宙飛行士になる夢を追っているみたいだ。アメリカに来た時、彼は全く英語が分からなかったと言っていた。パイロットだった父親に憧れていて、だから学校に行って宇宙飛行士を目指しているみたい。その費用はもちろん自分で工面しているらしい。彼は興味深い人生を生きている」と語った。

同選手の記者会見でビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは根性のある選手をバッファローの地で成長させたいと語っていた。強いコミットメントを示したライトだが、そのライトを遠方まで送り届けた英雄にも賛辞を送り、シカゴまでの道のりを無事に帰ってくれることを祈るべきだろう。彼こそ5つ星に値する。