ニュース

ベアーズ新人QBトゥルビスキー、準備でき次第デビューか

2017年07月06日(木) 11:14

シカゴ・ベアーズに全体2位で指名されたミッチェル・トゥルビスキー【AP Photo/Matt Rourke】

先週放送されたNFLのラジオ番組『SiriusXM(シリウスXM)』のインタビューの中でシカゴ・ベアーズの新人クオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーは先発争いに関し、マイク・グレノンには“遠く及ばない”と語っていた。

しかし、周囲の人間はその発言をどう捉えたのだろうか。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチと殿堂入りが秒読みともうわさされる元ワイドレシーバー(WR)レジー・ウェインは先週放送された『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』の中で、ベアーズの先発QBを決定付ける要素に関して熱い議論を交わした。ワイチは次のように語っている。

「もし(トゥルビスキーの)準備ができているなら彼が先発。もしジョン・フォックス(ヘッドコーチ/HC)がトゥルビスキーは準備完了だと判断すれば、彼が先発になるだろう。多くの人はトゥルビスキーはまだ大学での経験しかないと言う。確かに彼にはまだプロの試合経験はないが、フォックスHCにとっては今年がベアーズに所属する最後の年になるかもしれない。そんな状況では彼もベストのQBを選択したいはずだ。私としてはミッチェル・トゥルビスキーという選択肢は短期的ではなく長期的に見てもチームの答えだと思っている。だからこそ、チームはトレードアップしてまで彼を獲得したのだろう。ダック・プレスコットやカーソン・ウェンツが前年よりも悪いパフォーマンスを見せることはないだろう」

一方のウェインはこのように応じた。

「リーグには今、好調でないチームを指揮しているHCもいる。フォックスHCはWRの補強を急ぐべきだ。さもなければ本当に解任にもなりかねない。だから、今はトゥルビスキーも試合を見ながらその時を待つべきだし、座りながら学習すべきだ。確かに周りの人間はトゥルビスキーが大学で13試合に先発出場した経験があると指摘するし、確かにそれは大きな要素だ。だが、ベアーズの今季スケジュールは確認した方がいい。最初の開幕4連戦は(アトランタ)ファルコンズ、(タンパベイ)バッカニアーズ、(ピッツバーグ)スティーラーズ、(グリーンベイ)パッカーズと非常にタフだ。そしてその次は(ミネソタ)バイキングス、(ボルティモア)レイブンズ戦を迎える。そんなハードな試合から新人のトゥルビスキーを無理に起用することはない。彼はベンチで学習すべきだ」

「第9週がバイウィークとなっている。ベアーズはマイク・グレノンに対して1,800万ドル(約20億4,000万円)も払っているだけに、彼に仕事をしてもらう必要があるだろう。バイウィークまでにミッチェルが万全な状態かどうかを判断できればいい」

キャリアを通してひどいQB状況も経験してきているフォックスHCにはこの問題への対処法があるはずだ。シアトル・シーホークスを見ればラッセル・ウィルソンがマット・フラインを、ヒューストン・テキサンズではトム・サベージがブロック・オズワイラーを押しのけて先発を務めている。今や大金をはたいた選手かどうかはチームの勝利に関係なくなってきている。『Spotrac(スポトラック)』によると、グレノンはリーグで22番目に高額な年俸を獲得している選手だが、勝利を待ち望むファンは同選手をベンチに温めておくことなど気にもとめないだろう。

ワイチが指摘するように、プロとしての準備が整った時がトゥルビスキーの出番となるだろう。たとえ開幕から容赦ないスケジュールが組まれていても、準備万端のトゥルビスキーを止めるものは何もないはずだ。