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腎臓がんを摘出していたカーディナルスHCエリアンス

2017年07月12日(水) 11:48

アリゾナ・カーディナルスのブルース・エリアンス【Gene Lower via AP】

今年2月、アリゾナ・カーディナルスのヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスは腎臓に見つかったがん細胞の摘出手術を行っていた。このことはエリアンス本人が著した『The Quarterback Whisperer(ザ・クオーターバック・ウィスパラー)』の中で明かされている。

エリアンスはこの本の中で、昨年12月に行ったヘルニア治療の超音波検査で腎臓の片方からがんの悪性腫瘍が発見されたことを告白。がんが発見された後も指揮を執り続けた同HCは先シーズンの終了後に腎臓の“小さな範囲”を摘出した。

そういった状況だったにもかかわらず、同HCは今年2月に開催されたNFLスカウティングコンバインに姿を見せている。

がんがエリアンスを襲ったのは今回が初めてではない。2007年には前立腺がんと診断され、2013年には鼻に見つかった皮膚がんの手術も経験している。

エリアンスは現地11日(火)に発売された著書に「今はとてもいい気分。エネルギーが戻ったような感じだ。これでまた“キャンサー・フリー”だと言われた。あと1シーズンは指揮を執る準備ができている。うまくいけば、もっと長くだ」と記した。

64歳のエリアンスがここ8カ月の間に受けた手術はこれで3度目にあたる。昨年の8月には消化管の機能低下で入院し、11月には胸部の手術も受けた。

同著においてエリアンスは今シーズンに向けた抱負をこのように語った。

「人生には保証されたものなんて何もないということを痛感した。毎日を全力で楽しみ、祝福する必要がある。バラの香りを楽しみ、夕暮れ時を眺め、家族との団らんを大切にする。常に前を向いて行くこと。今もがんと闘う人たちのためにも、希望を与えられるような人間に私はなりたい。これは皆の戦いだ。2017年は自分だけのために戦わない。がんと向き合う全ての人のために私は指揮を執る。これが私に託された使命だ」