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「ライオンズに未来はなかった」と元WRカルビン・ジョンソン

2017年07月12日(水) 13:41

カルビン・ジョンソン【AP Photo/R Brent Smith, File】

引退の決断に至るまでにはさまざまな事情があり、それは2015年のシーズンを最後に競技を去ったカルビン・ジョンソンも例外ではない。

イタリアで開催された第37回イタリアンボウルにゲストとして招待された“メガトロン”ことジョンソンは、故障が引退の原因であったと同時に、デトロイト・ライオンズの“弱さ”も理由の一つだったと明かした。

地方紙『Detroit News(デトロイト・ニュース)』によると、イタリアのメディアから移籍は考えなかったのかと問われたジョンソンはこのように答えたようだ。

「そうだな、考えはした。バスケットボールには最強のチームがあるだろう。フットボールにはそういったものはないし、簡単に自分の行きたい場所に行ける自由はなかった」

「ライオンズとの契約がこじれていたんだ。ライオンズが俺の契約を放棄しなかったから、俺はまた同じチームに戻らざるを得なかった。その当時、スーパーボウルで勝つチャンスなんてなかったし、俺に任された役割を考えたら必死に抵抗する気にもなれなかった・・・だからどこにも行かなかったんだ」

ジョンソンは笑いながら「“狂気の沙汰(さた)”だとも言えるな」とも述べ、次のように続けた。

「スーパーボウルで勝利を収めることはこのリーグでフットボールをやっている全員が望むゴール。まさに究極のゴールなんだ・・・俺も勝ちたかったが、そこ(デトロイト)には機会がなかった」

さらに、同メディアからライオンズの“弱さ”が引退の理由となったかと質問を受けたジョンソンは「そうさ、それとケガだ」と答えている。

多くのライオンズファンはジョンソンが30歳で引退した理由を16戦全てで黒星を喫した2008年のシーズンを含め、勝ち方を忘れたチームにいら立ちを覚えたからだと考えた。しかしながら、同様の理由でチームを去った選手はジョンソンが初めてではない。バリー・サンダースもまた、同じようにチームに嫌気がさしたためにフィールドを去って行った一人だ。契約のこじれが原因で移籍が不可能となった選手もジョンソンが初めてではない。

イタリアに滞在して饒舌(じょうぜつ)になったジョンソンからは当時のライオンズがいかにスーパーボウルから遠い存在であったかがうかがえた。