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「今年は接戦をものにする」とカーディナルスHCエリアンス

2017年07月13日(木) 09:28

延長でフィールドゴールを外したアリゾナ・カーディナルスKチャンドラー・カタンザロ【AP Photo/Rick Scuteri】

先シーズン、開幕戦でニューイングランド・ペイトリオッツと対戦したアリゾナ・カーディナルスはフィールドゴールをミスし、わずか2点差で敗戦を喫した。このシーズン、ヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンス率いる同チームの戦績は7勝8敗1分けとなり、後味の悪い開幕戦での敗戦はシーズンを通したチームの不調を表していたのかもしれない。

昨季にカーディナルスが敗れた8試合のうち5試合は7点差以内での黒星となっている。

先日発売された著書『The Quarterback Whisperer(ザ・クオーターバック・ウィスパラー)』の宣伝のため、現地12日(水)に放送された『Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)』に出演したエリアンスは同番組内で今年の抱負を語った。

「接戦で勝たねばならない。NFLでの試合は全てギリギリの勝負。今まではそういった試合を他のどのチームよりもものにできていた。先シーズンに関してはキックミスで3試合、凡ミスで1試合、合計で4試合も落とした。もっと賢くプレーできたはずだ。このオフシーズンは重要な局面でもっと賢明なプレーができるように練習を積んでいる」

先シーズンのカーディナルスは1得点の差で5試合を落とした一方で、8点差以内で勝利を収めたのは3ゲームのみ。2015年のシーズンには13勝3敗の成績を収めたカーディナルスだが、8点差以内で勝利を収めたのは勝利した13勝ゲーム中5ゲームのみであった。一方、同チームが2015年のシーズンに12点差以内で敗戦したのは3敗のうちたった1ゲームである。

今シーズンのエリアンスHCが接戦での勝利に照準を合わせるのも理解できる。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、昨年度は256試合中146試合が8点差以内での勝負となっており、NFL史上で最も接戦の多いシーズンとなっていたようだ。さらに、これらのうち72試合は第4クオーターに決勝点が決まっており、これもまたNFL史上、1シーズンで最も多い数字となっている。

2016年の苦い思い出を払拭(ふっしょく)するべく今オフシーズンにロースター改革を敢行しているカーディナルス。チャンドラー・カタンザロを見限り、ベテランキッカー(K)フィル・ドーソンを獲得した同チームは今年、あと数試合の接戦をものにしようと躍起だ。カーディナルスにとっての次なる課題は先シーズンに露呈した精神面の弱さだろう。