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今季は開幕からの活躍が期待されるカーディナルスQBパーマー

2017年07月20日(木) 12:16

アリゾナ・カーディナルスのカーソン・パーマー【AP Photo/Ross D. Franklin】

2015年シーズン中盤まではヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスもアリゾナ・カーディナルスのエースクオーターバック(QB)を擁護する必要性を感じていた。ワイドレシーバー(WR)マイケル・フロイドやジョン・ブラウンが長期離脱を余儀なくされ、オフェンシブライン(OL)にも負傷者が多発する中で、チームの司令塔であるカーソン・パーマーも乱調だったのだ。しかしながら、サンクスギビングデー頃から以前の感覚を取り戻したパーマーは、その年のMVP候補に名乗りを挙げるまでに改善を見せていた。

パーマーがシーズン序盤に不調である理由について、エリアンスHCが今となってその詳細を明らかにした。

先週放送された『The Rich Eisen Show(ザ・リッチ・イーサン・ショー)』に出演した同HCは、パーマーがシーズン開始の9月を前にすでに投球過多による疲労を蓄積していると話している。

エリアンスはQBパーマーに関して「これまでに私が見てきた中でも彼はひときわ一生懸命に練習するタイプの選手。だから、われわれも彼には全て一任していた。先シーズン、ひと夏中ずっと投げ込んだパーマーの肩は開幕時点で疲労が蓄積していた。われわれも何とか策を講じることで、11月から12月頃からは今まで通りのパーマーを見ることができた」と説明した。

今年5月、パーマーは「ここ8年、9年間はあまり良い働きができていないと思う。ここ8、9年は若かった頃と同じように自分を扱ってきた。デビューからの8、9年と同じようにね」と語り、キャリアの幕引きも近づく自分にとっては新たな取り組みが必要だと打ち明けている。

エリアンスによれば、今シーズンからのパーマーは水曜日を休養日として休ませ、3月と4月の投球量を減らすといった新たなアプローチを採ったようだ。

この結果、オフシーズンプログラムが終わりかけた6月頃のエリアンスHCはカーソンの肩が“今までにないほど軽い状態”であることに喜びをあらわにしていた。

もし今季のレギュラーシーズンでパーマーが自身の納得する成績を収めることができれば、“引退”の二文字は遠ざかるのではないだろうか。

最後にエリアンスHCはこのように語った。

「毎年、シーズン終了後には彼が今後についてどう思っているのだろうかと考える。競争心の強いカーソンのことだから、一生、自分からは辞めなさそうだ。奥さんの方が彼に“もう潮時だ”と諭す必要があるかもしれない」