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ジャガーズOTアルバートが引退表明

2017年08月01日(火) 12:02


ブランデン・アルバート【AP Photo/Alan Diaz】

ジャクソン・ジャガーズのレフトタックル(LT)ブランデン・アルバートが選手としてフィールドに戻ることはもうない。

今オフシーズン、奇妙なトレードでマイアミ・ドルフィンズからジャガーズへと移籍したアルバートは新契約の獲得を望みつつオフシーズンのワークアウトには参加していなかった。かつてカンザスシティ・チーフスからドラフト1巡目で指名された同選手はその後、ここでキャリアに幕を引くことを決断している。

現地31日(月)、ジャガーズの公式ウェブサイトを通じてアルバートは声明を発表した。

「9シーズンを過ごし、たくさんの経験ができたNFLを去る決意をした。カーン氏やジャガーズ組織、ロス氏、ジョー・フィルビン、デニス・ヒッキー、そしてドルフィンズ組織やハント氏、カール・ピーターソン、ハーム・エドワーズ、さらにチーフス組織には、人生を左右するチャンスを与えてくれたことに心から感謝している。フットボールを通し、神様はたくさんのすばらしいものを与えてくれた。自分は本当に恵まれていたと思う。NFLで出会った全ての人たちとの関係性を大事にしていきたい。他に誰もチャンスを与えてくれなかった時に、自分を信用し、さまざまな教育を施してくれたアル・グローとバージニア大学には特に感謝したい。彼らには本当にお世話になった」

「ここは特別な舞台だったし、9年間もプロとしてフットボールをできたことを誇りに思う。マローン(ヘッドコーチ/HC)とジャガーズのチームメイトには良いシーズンが訪れるように願っている。ジャクソンビルにいた期間は短かったが、全員が信じられないほど一生懸命に取り組み、チームの流れを変えようとしていることに一瞬で気づいた。もうじき、彼らの努力が報われると心から信じている。今や“わが家”となったマイアミに戻れるのを楽しみにしている。これからはコミュニティに恩返しするためにもビジネスを展開していきたい。プロとしての生活は幕引きとなるが、人生はまだまだ続く。これからも皆にはついてきてほしい。まずはもっと多くのことを深く学習する必要がある。皆に神のご加護と幸運を」

同チームのウェブサイトには今トレーニングキャンプ中のアルバートがファーストチームのレギュラー枠で練習を重ねていると記されているため、このタイミングでの引退表明にはなおさら奇妙な感じを受ける。アルバートがジャクソンビルを去った今、言うまでもなく今ドラフト2巡目の新人オフェンシブタックル(OT)キャム・ロビンソンがその役割を担うことになる。同選手はシーズンの開幕戦からLTとして出場することが予想されている。

デビッド・コールドウェルがジェネラルマネジャー(GM)に就任して以降、ジャガーズのオフェンシブライン(OL)は再建に成功してきたと言える。元ドラフト1巡目指名選手のルーク・ジョーケルが期待通りの活躍を見せない中、ロビンソン登場の準備が整うまでの間はアルバートがその橋渡し期間を埋めてくれるという試算がチームにはあっただろう。この新人OTは今ドラフトの中でもOLマンとしてトップクラスの評価を得ていた。同選手が期待に応えるようなパフォーマンスを披露するのであれば、クオーターバック(QB)ブレイク・ボートルスにとっては心強いガードマンが現れたことになる。

32歳のアルバートはキャリア通算で2回(2013年と2015年)プロボウルに選出されている。チーフスとドルフィンズに在籍した間、9シーズンで118試合に先発出場を果たした。今シーズン、アルバートがジャガーズで3試合に出場することはもうないため、同チームはトレード条項によって1度手放した2018年のドラフト7巡目指名権をドルフィンズから取り戻すことが可能となった。