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「意図的に負けるチームなどない」とグッデルコミッショナー

2017年08月01日(火) 12:58


ニューヨーク・ジェッツ【Scott Boehm via AP】

オフシーズン中にそれまでチームの核を担っていたダレル・リービス、ブランドン・マーシャル、エリック・デッカーを放出した結果“意図的な敗戦”を望んでいると評されるニューヨーク・ジェッツが、その悪評を払拭(ふっしょく)しようとしている。

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは現地31日(月)、ジェッツ――あるいは、他のいかなるチーム――も意図的に負けようとすることなどありえないと語った。

ジェッツのトレーニングキャンプ地であるニュージャージー州フローハム・パークを訪問したグッデルは『ESPN』のリッチ・シミニに対して「わざと負けるチームがあるとは思わない。まったくもってそうは思わない」と語り、「チームにもよるだろうが、どのチームにしても変革は行われているはず。各チームが“もっと能力の高い選手が必要だからドラフトで才能ある若手を獲ろう。若手を育てるためにはベテランを手放さなくてはいけない”と考えるのは当然。これらも含めてフットボールだろう。スポーツであれば何であれ、全て同じようなプロセスになるはず。各チーム、そのやり方が違うだけだ」と続けた。

2018年のドラフトではクオーターバック(QB)に魅力的な選手が豊富とされる中、若く、安く、操作しやすい選手を軸にしようというジェッツの動きが勘ぐられても仕方ないだろう。取締役副社長にサシ・ブラウン、CSO(最高戦略責任者)にポール・デポデスタを雇用した昨季のクリーブランド・ブラウンズはまさに今のジェッツと同様のオフシーズンを過ごした。チーム再建において将来を担うクオーターバック(QB)の獲得が重要視されるのは当然だが、チーム作りの基礎はやはりコストを抑えながらも才能ある選手を獲得し、育て上げることのはずだ。

ジェッツは元ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・イジク政権下でその方向へと軌道修正しつつあったものの、2015年にマイク・マッカグナンが驚きの10勝を上げた後はベテラン陣を加入させることでチーム形成を行ってきた。だが、現在のフローハム・パークはそれとは異なる様相を呈する。ジェッツは今、ブラウンズのように若手主体にチームを形成し、彼らを強制的に鍛え上げる方針を採ろうとしている。今ドラフトの1巡目、2巡目で指名したジャマール・アダムス、マーカス・メイが今季どのくらいの活躍を見せるかによって、ジェッツのチーム再建に今後どの程度の時間が要されるかのおおよその判断が可能になるだろう。もしこのプロセスが“意図的な敗戦”を望んでいると解釈されるのであれば、大きな誤りだ。現在、ジェッツには育てるべき生え抜きの若手が溢れんばかりにひしめいている。