ジェッツ、ベテランQBマカウンを第1週の先発に指名
2017年08月29日(火) 10:39ニューヨーク・ジェッツがシーズン第1週のクオーターバック(QB)にジョシュ・マカウンを指名した。
現地28日(月)に同チームのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズはマカウンを第1週の先発に指名したものの、それ以降でもマカウンが先発起用される保証はないようだ。ボウルズHCはまた、クリスチャン・ハッケンバーグ、もしくは、ブライス・ペティのどちらがマカウンのバックアップを務めるのかも明言していない。
ボウルズHCはマカウンについて「今、チームに勝利をもたらす確率が一番高いのジョシュだ。現時点で一番この攻撃陣をうまく扱えている。他の2人に関してもよく成長しているが、ジョシュが今のところは一番手だ」と語っている。
ここ5カ月間を通して先発QBに関して頭を悩ませてきたジェッツにとって、今回の決定はやむを得ないものだった。プレシーズンゲームの第3戦が終了するまでハッケンバーグを先発QBの筆頭候補として練習させていたにもかかわらず、チームが最終的に選択したのはプレシーズンの初戦となったテネシー・タイタンズ戦の第1シリーズのみにしか登場していないマカウンだった。
マカウンは「俺はただこのチャンスを謙虚に受け止め、それを生かすために最大限の努力をするだけ」とコメントしている。
プレシーズンの3試合を通じ、ハッケンバーグは38歳のマカウンから先発QBの座を奪い取るための十分な結果を残せなかった。今季プレシーズン中に計上した22ポゼッションは9得点にしか結びついておらず、先週土曜のニューヨーク・ジャイアンツ戦では前半だけで2度のインターセプトリターンタッチダウンを決められ、敗戦の原因ともなっていたハッケンバーグ。彼に対してはプレーブックをより単純化して覚えさせるといったチーム努力も、相手チームのレギュラー陣の前では無残な結果に終わった。
一方、先シーズンに4試合の先発出場を経験した現3番手QBのペティはジャイアンツ戦の後半だけで3タッチダウンパスをマーク。猛アピールに成功したペティだったが、この試合の最終ドライブで不運にもMCL(膝内側側副靭帯/ひざないそくそくふくじじんたい)を負傷し、今季レギュラーシーズンには出遅れそうだ。
ペティのアクシデントもあり、ジェッツに残されたのはマカウンだけとなった。これが実現すれば、プロ15年のキャリアを持つ同選手はNFLの7つの球団で先発QBを務めることになる。今オフシーズン、ハッケンバーグとペティの目付け役として安価な契約でクリーブランド・ブラウンズから移籍したマカウンは若手QBたちを見守る役割を想定し、まさか自分がその先発の座を射止めるとは考えていなかったのではないだろうか。
マカウンがこのポジションをどれくらいの期間維持できるのか、あるいは、彼がどの程度健康な状態を保てるのかは定かでない。ペティが負傷から回復し、ハッケンバーグが“まともな”レベルにまで成長した時、ジェッツはようやく新たな世代へとバトンを渡すことができるだろう。しかしながら、現時点で大事な第1週を任せられるとすれば、ジェッツに残された選択肢が経験豊富なマカウン以外にはなかったのだ。