OLBボンタゼ・バーフィクトの出場停止処分が3試合に短縮
2017年08月31日(木) 12:46先週行われたカンザスシティ・チーフス戦でのヒットが原因でレギュラーシーズン開幕から5試合の出場停止処分が言い渡されていたシンシナティ・ベンガルズのアウトサイドラインバッカー(OLB)ボンタゼ・バーフィクトだが、NFL側は現地30日(水)、バーフィクト本人による控訴が一部認められた結果、その出場停止期間が3試合へと短縮されたことを発表した。
当初はNFLのフットボールオペレーション部門で副部長を務めるジョン・ランヤンがバーフィクトに対する5試合の出場停止処分を言い渡していた。これに対してNFL側とNFL選手協会側における控訴審の執行官であるジェームズ・スラッシュがバーフィクトからの控訴を受けて出場停止処分を3試合へと短縮している。
8月19日に行われたチーフス戦の第3クオーターに起きたフルバック(FB)アンソニー・シャーマンに対するバーフィクトのヒットが2つのルールに違反していると判断された。NFLはバーフィクトがディフェンスポジションを取っていなかった選手に対して不必要な接触プレーを行ったこと(NFLルールブックのルール12、セクション2、第7項)、また、プレーとは直接関わっていなかった選手に対してヒットしたこと(ルール12、セクション2、第6項)でルールに違反したと発表した。
ランヤン副部長は処分を言い渡した書簡の中でバーフィクトに対して次のようにつづっている。
「貴方がディフェンスのポジションを取っていない選手に対してヒットしたのは今回が初めてではありません。2015年のワイルドカードゲームでも同様に危険なプレーを犯しており、2016年1月3日には貴方のヒットが原因でボルティモア・レイブンズのタイトエンドが試合から離脱しています。(中略)常に選手の安全を守るためにも違反行為に対する処分は厳格であるべきだと考えます。特に、相手選手に負傷させるリスクの高いプレーに関してはなおさらです。(中略)許容し難いプレーにつき、貴方にはこの決定を受け入れる責任があるのです」
バーフィクトはチーム開幕戦となるボルティモア・レイブンズ戦、その後のヒューストン・テキサンズ戦とグリーンベイ・パッカーズ戦に欠場する。
当初の出場停止処分が下された同日、バーフィクトは自身のヒットが正当なものだと主張していた。
バーフィクトはチーム公式サイトでこのように語っている。
「俺たちはあれがルール上問題ないヒットだと思っている。俺は彼の肩にヒットしたんだ。激しくぶつかったから頭部にヒットしたと思われたのかもしれないが、あれは肩へのヒット。彼が起き上がる時にも手を貸したし、彼は自分でも大丈夫だと言っていた。次のシリーズでも大丈夫かどうかと彼に尋ねたら、彼は“あぁ、あれは正当なヒットだ”と言っていた」
「ルール的にも頭部へのヒットを避ければ、スクリメージラインから5ヤード以内のレシーバーに対してぶつかることは許されているはず。頭部にはヒットしていない」
ベンガルズ側も今回のヒットは正当なものだとし、バーフィクトの控訴を擁護していた。
同チームにはNFLの個人行動規範に違反し、1試合の出場停止処分を受けているコーナーバック(CB)アダム・ジョーンズもいる。守備陣に主力を欠いて第1週目に臨まなくてはならないベンガルズはスタートから大きな不安を抱えることとなった。これに加え、長きにわたってチームの屋台骨を支えてきたLBレイ・マウアルガが今月初旬にマイアミ・ドルフィンズと契約を交わしたこともベンガルズにとっては気がかりなニュースであろう。今ドラフトでは4巡目にカール・ローソン、6巡目にジョーダン・エバンスと2人のLBを指名していたベンガルズ。彼らの存在によって駒数は満たされるものの、この新人2人がバーフィクトの穴を塞ぎきれるとは考えづらい。
バーフィクトの出場停止処分が2017年のベンガルズにどう影響するのかは興味深いところだ。