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ジャイアンツ、マカドゥーHCがプレーコールをOCに一任か

2017年09月21日(木) 15:22

ニューヨーク・ジャイアンツとデトロイト・ライオンズ【AP Photo/Julio Cortez】

シーズン第2週を終えて2連敗中のニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)ベン・マカドゥーはその敗因を冷静に分析し、手遅れになる前に何かしらの策を講じるつもりだ。

現地18日(月)に開催されたデトロイト・ライオンズとのマンデーナイトゲーム後、マカドゥーHCはチームの抜本的な見直しが必要であると説いた。

地元紙『New York Daily News(ニューヨーク・デイリー・ニュース)』によると、19日に行われた電話会議の中でマカドゥーHCは「同じ過ちを繰り返すのは狂気とも言える。機能していないならば何か変化が必要だと言うこと。先週と同じようにだ。だが、今回はもっと大きな変化が必要だろう」と語っていたようだ。

おそらく、マカドゥーHCはこれまで自らが務めてきたプレーコーラーとしての役割を諦めるのではないだろうか。2014年からジャイアンツの攻撃コーディネーター(OC)に就任したマカドゥーは2016年にHCへと昇進した後もプレーコールを続けてきた。

マカドゥーHCは現在OCを務めるマイク・サリバンにプレーコールを一任する可能性について「それについては現在検討中である」と語った。

2017年のシーズンは開幕してまだ2試合が消化されたばかりだが、その2試合を通じて合計13得点しか記録していないジャイアンツの攻撃陣はすでに壊滅的な状態にあると言える。プレーオフを含めると昨季から数えて8試合連続で20点以上を記録した試合がないジャイアンツ。これは1978年のシーズンに17試合連続で20点以下を記録して以降、最も長いチームのスランプとなる。

プレーコールの交代はチームに多少の良い影響を与える可能性もあるが、より大きな問題は選手人事の問題だとの声も上がっている。

それでも、マカドゥーHCはこの問題について「このリーグにおいてジャイアンツの人事部門は秀でている。簡単にできる仕事ではない。争いを勝ち抜いた者がその役職を手にしたんだ」と語った。

この考えこそが問題だとは言い過ぎだろうか。ジャイアンツのバックアップに現在の先発メンバーを脅かす存在は皆無と言っていい。
オフェンシブタックル(OT)エレック・フラワーズによるタックルは全く効果を発揮していないが、彼の代わりとなるバックアップはいない。クオーターバック(QB)イーライ・マニングはその動きの鈍さゆえにポケット内で身動きが取れなくなる。そして、ランゲームという選択肢がないジャイアンツはチャンスがあったとしてもブランドン・マーシャルのようなワイドレシーバー(WR)がボールをキャッチミスする。現在、ジャイアンツのオフェンシブライン(OL)は崩壊している。

絶望的な攻撃陣に些細でも刺激を与えると言う点ではプレーコーラーの交代には効果があるかもしれないが、ジャイアンツがWRのオデル・ベッカムをおとりに使った戦略で勝ち続けることはもはや不可能である。

【S】