NFLコミッショナーが国歌斉唱問題について言及
2017年10月11日(水) 23:26NFLコミッショナーのロジャー・グッデルが現地10日(火)、NFLの32チームに対して試合前の国歌斉唱問題に関する文書を発行した。
その内容は以下の通り。
「われわれは数多くの“相違”を感じざるを得ない国家に生まれた。しかし、少なくともスポーツ、とりわけて言えばNFLは他との“相違”を瞬間的に忘れさせ、数時間の間だけでも皆を1つにする力がある。国家に関する現在の国歌斉唱問題は試合のために全員が1つになる力を腐食させており、われわれ一人一人を分断させている。それぞれのコミュニティ間における問題に耳を傾け、理解し、対処しようと取り組んでくれた各選手やオーナーを心から誇りに思っている。9月に行われた委員会会議の中ではなぜこの問題が選手にとって重要事項であるか、複数選手からの生の声を聞くことができた、また、われわれが彼らをどのようにサポートできのかも知ることができた。先週、この対話を進めていくために多数の選手や選手会の会長との会合も開いた。多くのファンと同様に、われわれも国歌斉唱時には起立すべきだと考えている。NFLの試合においてこの行動は重要な瞬間なのだ。国旗、国歌への忠誠を誓う姿をファンにも示すべきであろう。そして、われわれは引き続き社会的問題に関する意見や懸念事項を注意深く検討し、選手を十分な形でケアしなくてはならない。国歌に関する論争は正直な議論を交わす妨げとなり、また、問題の核となる部分からも焦点をずらしかねない。われわれはもうこの問題から脱却し、前進していく必要がある。選手にもそのための協力をお願いしたい。選手やチームとの度重なる会合を経て、われわれもプランを計画している。来週のリーグ会議ではまた新たに検討してみるつもりだ。この問題に関する選手の活動を促進するための下地作りなども検討することになる。これは今後、この国のポジティブな成長へとつながっていくだろう。各チームがそれぞれコミュニティ内で行っている活動と同調する形でリーグ全体も動いていくことを約束し、各コミュニティが繁栄できるような下地を築けるよう努めたい。加えて、今後も選手たちとは対話を続けていくことをここに誓う。来週、ニューヨークでの会議においてさまざまな問題に関する率直な議論を交わせることを楽しみにしている。各コミュニティに良い影響を与え続けるため、試合を守るため、国全体を通したファンとの交流を深めるためにも、試合に関わる全ての人が協力し合う必要がある。球界全体が一つになれば、NFLが持つパワーに勝るものはない。この精神を持ちながら、来週の会議では問題解決に取り組んでいく所存だ」
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