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エリオットの処分をめぐる事案は大法廷での再審理要請へ

2017年10月15日(日) 10:57

ダラス・カウボーイズのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Ross D. Franklin】

現地13日(金)、NFL選手会ならびにエゼキエル・エリオット(カウボーイズ/ランニングバック)の代理人弁護士は米国連邦第5巡回区控訴裁判所に対し、裁判所で全裁判官出廷の下に再審議を続行し、エリオットの試合出場を可能にすべく出場停止処分に関する審議について委任の即時回復を申し出た。

テュレーン・スポーツ法政策のディレクターを務めるゲイブ・フェルドマンによると、嘆願書が受理され、再審理の要請が申請されれば、エリオットの出場停止処分は執行停止となり、フィールドでのプレーが可能になるという。仮差し止め命令が無効となり、下級裁判所に訴訟の棄却が命ぜられれば、選手会は大法廷での再審理――第5巡回区控訴裁判所に常勤する裁判官全員出席の上で実施する再審理――を要請可能となる。

選手会は木曜日に大法廷での再審理を要請する意向を裁判所に伝えたものの、第5巡回区控訴裁判所が命令を下す確実なタイムラインはない。それまで、エリオットは出場停止のままだ。とはいえ、現地10月22日(日)に予定されるサンフランシスコ・49ersとの一戦にエリオットが出場できる可能性はまだある。

今月初めにNFLと選手会の主張を聴聞する公聴会を開いた第5巡回区控訴裁判所が地区連邦地方裁判所による差し止め命令を棄却したため、エリオットの6試合出場停止処分は再び適応可能になった。

第5巡回区控訴裁判所に常勤するすべての裁判員を動員する大法廷での再審理を実行するには全裁判官の合意が求められる。

ただ、大法廷での再審理が実現するのはまれだ。フェルドマンによれば昨年、第5巡回区控訴裁判所が担当した上訴200件のうち、全裁判員で再審理が行われたのはわずか6件にすぎないとのこと。ちなみに、米連邦控訴裁判所は“デフレートゲート”と呼ばれる騒動に際してニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディが要請した大法廷での再審理を棄却している。

エリオットの出場停止処分は12日に正式に再開されており、このままいけば11月24日(金)に処分が明ける予定だ。

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