低迷するデンバー・ブロンコスがクオーターバック（QB）陣に荒療治を施す。

ヘッドコーチ（HC）バンス・ジョセフは選手らに対し、今週末に開催されるフィラデルフィア・イーグルス戦の先発QBにトレバー・シーミアンではなくブロック・オズワイラーを起用すると伝えたという。現地1日（水）にチームが発表した。

ここ3試合の結果を見れば何ら不思議ではない決断にも思える。ジョセフHCはマンデーナイトゲームとなったカンザスシティ・チーフス戦で5度のターンオーバーを記録したQBに改めて再考の余地があることを明言した。

この試合でも3度のピックを奪われたシーミアンは第6週以降でインターセプトを6回も記録しながら、得点はわずか2回にとどまっている。開幕当初は今季に期待を抱かせるプレーを連発したシーミアンであったが、日を追うごとにその勢いは衰えていった。

今回はオズワイラーが先発を務めることとなるが、肩の負傷でリハビリ中の2年目QBパクストン・リンチには早期での復帰が期待されている。

ヒューストン・テキサンズ、クリーブランド・ブラウンズでの痛ましい過去を経て今年9月初旬にブロンコスへと舞い戻ったオズワイラーは2012年のドラフトで指名を受けて以降の4年間をブロンコスで過ごしたものの、今の彼の実力に期待はできそうにない。

あまりに荒い技術に加え、スロー時の大きすぎるモーション、遅すぎる判断力によってテキサンズを落胆させたオズワイラーはブラウンズに移籍しても現実的な先発候補としては見られていなかった。

しかしながら、ブロンコスが抱える問題はQBに関する事だけでない。むしろ、プロテクションの問題が第一に挙げられ、その次にランゲームでの不安定さ、そして、ケガ人が多発したことによるワイドレシーバー（WR）陣の駒不足など、現在のチームはさまざまな課題を抱えている。

リーグ随一の守備陣を誇るイーグルスとの対戦を控え、ブロンコスにはあまり勝機を期待できないだろう。もともとQBの入れ替わりが多いブロンコスではあるが、今回もまた、オズワイラーが固定の先発QBとなる可能性は低いはずだ。現時点ではブロンコスがオズワイラー以外に選択肢を持っていないのが本音といったことろか。

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