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NFL、NFL選手会がテキサンズQBサベージの脳震とうプロトコル入りを調査

2017年12月12日(火) 10:52

トム・サベージ【AP Photo/Nick Wass】

ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ(HC)ビル・オブライエンはクオーターバック(QB)のトム・サベージが脳震とうプロトコル入りするまでの経緯を適切な判断だったと主張した。

現地10日(日)に開催されたサンフランシスコ・49ers戦でテキサンズのQBサベージが脳震とうを発症した翌日、オブライエンHCは記者に対し、2度目の検査を依頼する前にチームの医療チームがサベージのフィールド復帰を承認したことを明かした。

サベージは26対16で敗戦した49ers戦の第2クオーターにアウトサイドラインバッカー(OLB)エルビス・デュマービルによる強烈なヒットを受けた。このシーンの映像を見る限り、地面に倒れ込んで手を痙攣(けいれん)させていたサベージだったが、少しの休息を経て再びフィールドに復帰していた。結局、そのまたすぐ後にサベージは大事を取ってロッカールームへと下がっている。

11日、オブライエンHCは地方紙『Houston Chronicle(ヒューストン・クロニクル)』を通じて「トムがヒットを受けたのは後でわかった。ヒットを受けていたと知らなかったんだ。私が立っていたアングルからだとちょうど見えづらいプレーだった。サイドラインにはビデオがない。もしそのシーンをビデオで見られていたら、選手をフィールドに戻す許可など決して与えなかっただろうし、トレーナーのジョフ・キャプランもトムを試合に復帰させなかったはずだ」と語った。

NFLのスポークスマンであるジョー・ロックハートは月曜日の記者会見中、集まったメディアに対してリーグが選手会と協力してサベージの脳震とうプロトコル入りまでの経緯を調査し始めたことを明らかにした。

ロックハートは次のように述べている。

「調査は昨日の午後から始まった。今朝まで継続して行われていたが、NFLと再度の検証を行う機会を得るまではさらなるコメントを控える。選手の健康と安全を守るという指針の上で、今回のプロトコル入りを検証することはわれわれにとって非常に重要なものだと考えている。プロトコルが適応されなかった場合を調査するのがわれわれの義務でもあるが、同時に、プロトコルの改善点を見つけるのも重要な仕事だ。今後もその努力は継続して行う」と述べた。

選手の負傷やチームに関し、オブライエンHCは「今までのキャリアを通じて、誰かに責任を転嫁したことは一度もない。今回の場合も、誰かに責任を負わせるつもりはない」と語り、次のように続けている。

「25年間のコーチングキャリアを通じてブラウン大学、ジョージア工科大学、デューク大学、メリーランド大学、ヘッドコーチとしてはペンシルベニア州立大学とこのテキサンズに務めてきた。長いキャリアを通じて常に選手の安全は何よりも重要なこととして考えてきた。チームの選手を愛しているし、彼らのことが心配だ。選手が負傷した時には耐えられない。もう一度言わせてもらうが、あそこでビデオを見られていたら、彼を試合に戻すことなんて絶対にしなかった」

サベージは11日、自身の指揮官を擁護するコメントを『Twitter(ツイッター)』に投稿した。

「みんなからの励ましの言葉に感謝している。俺は大丈夫だ。プロトコル入りしたからメディアに出て発言することはできないが、これだけはここで言っておきたい。OB(オブライエンHCの愛称)よりも選手の事を気にかけてくれる人などいない」

オブライエンHCによると、今週末開催のジャクソンビル・ジャガーズ戦ではT.J.イエーツが先発する予定とのことだ。

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