「ヘッドコーチには満足している」とカウボーイズのジョーンズオーナー
2017年12月26日(火) 10:34現地24日(日)、シアトル・シーホークスに敗戦したダラス・カウボーイズのプレーオフ進出は正式に消滅した。ジェイソン・ギャレットがヘッドコーチ(HC)に就任して以降の7シーズンでカウボーイズがプレーオフに進んだのはわずか2回のみだ。
歴史ある強豪フランチャイズとしてはいささか不十分な成績であろうが、オーナーのジェリー・ジョーンズは『ESPN』に対して「それについてははっきりしている。試合に負けた直後ではいらいらも収まらないのは分かる。ただ、私はさまざまな角度から物事を見ているし、たくさんのヘッドコーチやコーディネーターも見てきた。われわれのヘッドコーチには満足している」と語った。
ジョーンズオーナーとギャレットHCコンビの歴史は古い。ギャレットが控えクオーターバックとして1990年代のカウボーイズに在籍していた頃から引退後の攻撃コーディネーター(OC)就任時代まで、ジョーンズオーナーはギャレットの経歴を長きに渡って見守ってきた。ウェイド・フィリップスがチームのHCを解任されて以降、一時的にチームの指揮を執ったギャレットがその後もカウボーイズのHCを務めて現在に至る。この年以降、ギャレットHCは13勝3敗や12勝4敗といったシーズンを含む通算66勝43敗の戦績を残している。残念ながら今年は最終戦で黒星を喫した場合、8勝8敗で終わりそうだ。
カウボーイズにとって今季はタフなシーズンであった。ランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットが6試合の出場停止処分を科され、オフェンシブライン(OL)を入れ替えたものの、多数の故障者によってその効果が発揮されることはなかった。クオーターバック(QB)のダック・プレスコットは輝きを放った1年目を忘れさせるような2年目のジンクスに苦しんだが、単純に、今後は何もせずとも自然と戦力は充実するはずだ。
今後もカウボーイズが総崩れすることはないだろう。ギャレットHCの下ではまだ2度しかプレーオフに進出できていないものの、2016年はプレスコットの台頭やエリオットの目覚ましい活躍、そしてリーグ随一のOLでその他チームの弱点となる部分をカバーしており、チーム自体に抜かりはなかった。しかしながら、今季はそのカウボーイズの弱点であるワイドレシーバー(WR)の層の薄さが目立ったのだ。それでも、チームはシーズン第16週の敗戦までは3連勝と息を吹き返したかのように見えた。
ジョーンズオーナーは「将来、クオーターバックのダックが成功するのを楽しみにしている。彼には明るい未来しかない。わがチームの核となるコーチ陣に関してもまた、心配事は何もない。特にヘッドコーチに関してはね。われわれはどんどん良くなってきている」と発言した。
ジョーンズオーナーの元に従事するということは他のどのチームよりも独特なオーナーをよく理解し、経験豊かなHCであることが重要だ。つまり、今のギャレットHC以外に適任はいないという話だ。8勝8敗という微妙な成績では彼が解任となる可能性は低い。
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