「次が最後の乗馬」と語るコルツHCパガーノ
2017年12月28日(木) 09:41チャック・パガーノがヘッドコーチ(HC)としてインディアナポリス・コルツの指揮を執る姿は次戦で見納めとなりそうだ。
最終決定はまだ告げられていないものの、現地27日(水)、パガーノHCは次戦がコルツHCとしての最終戦になる覚悟を決めているようだった。
今週末に行われるレギュラーシーズン最後のヒューストン・テキサンズ戦に先立ち、パガーノHCは選手たちに「“次が最後の乗馬だ”と伝えた。荒々しくも力強い馬に乗った1人の男の絵が思い浮かぶ。今のみんなで一緒に戦えるのは次が最後だ」と語ったという。
実際のところ、パガーノHCが言及したのは自身の処遇についてではなく、チームが今季に勝利できる最後のチャンスだと強調しただけのようだが、現実的にはパガーノHCの職務自体が最後となるだろう。
パガーノHCは次のようにも語っている。
「今まで在籍してきたチームはそれぞれに違った。記録などは関係なく、ただこれがナショナルフットボールリーグというものなんだ。次が皆で迎える最終戦となる。われわれは次の試合、1分1秒を全力で噛みしめなくてはならない。このチームは成功に対する執着心がすごい。成功を収める者は常にそれに対する執念がすさまじいもの。今季の最後は有終の美を飾りたい。勝利以外、必要なものはない」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは今月初旬、パガーノHCは将来的なコルツでのHC職が安泰ではないことを理解しており、冗談ながらに全員が1日契約のようなものだと語っていたとも報じている。
これが報じられた際、オーナーのジム・アーセイはラポポートに対して1年目のジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードの続投は計画しているものの、「パガーノに関してはまだ何も決まっていない」と伝えていた。
今シーズンが例年よりも独特なものであったかとの質問を受けたパガーノHCは首を縦に振って頷(うなず)いた。
「控えめに言ってもそうだ。2017年の初めからはいろいろな事が変わっただろう? たくさんのことがだ。つまりは埋め合わせできない事象が起こり過ぎた。だが、これがナショナルフットボールリーグでもある。想定外の事を想定しなくてはならないし、われわれはそれに対しての策を講じなくてはならない。それがわれわれの仕事だ。どんなことがあっても常に前を向き続ける必要がある」
エースクオーターバック(QB)アンドリュー・ラックがオフシーズンに受けた肩の手術からの復帰に思いのほか時間を要し、今季中の復帰が難しいとされた時点でパガーノHCの命運は尽きたと言えよう。そうだとしても、単にバラードGMがコルツの抱える問題はQBポジションにあるだけではないと考え、自身が選出したコーチ陣で新たなスタートを切りたいと望むのも理解できる。
チームが残念なシーズンの最終戦を迎える中、パガーノが次戦を最後にインディアナポリスの地を去る可能性は非常に高そうだ。
【S】