ベアーズがフォックスHCを解任
2018年01月02日(火) 10:17ジョン・フォックスがシカゴを去る。
シカゴ・ベアーズは現地1日(月)、ベテランヘッドコーチ(HC)のフォックスを解任したと発表した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが第一報を伝えた。
ベアーズは同日、ジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ぺースとの契約が2021年にまで延長されたとも発表している。
フォックスの解任は驚くほどのニュースではなかった。ラポポートは数週間前、残念なシーズンを送っていたフォックスにはすでにそれと分かる通知が届いているようだと報じていた。
62歳のフォックスはベアーズでの成績を14勝34敗とし、毎年2桁の黒星を喫すると同時にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区で最下位に甘んじた。
フォックス政権下のベアーズは勝率2割9分2厘でリーグ30位(クリーブランド・ブラウンズが最下位)、1試合平均得点(18.3点)は30位タイ、1試合で許した得点数は21位タイ、ターンオーバーディファレンシャル(24つ)はリーグ31位となっている。
また、フォックスがHCに就任して以来、チームが2試合以上の連勝を記録したことはなかった。
シカゴで過ごした3年間がフォックスのキャリア通算戦績を133勝123敗にまで落としてた。かつて在籍したカロライナ・パンサーズとデンバー・ブロンコスではいずれもスーパーボウル出場にまでこぎつけているフォックスHCだったが、新たに就任したベアーズにおいて、同HCが勝率5割を上回るシーズンを過ごすことはなかった。
保守的なスタイルを好むフォックスHCはたびたびファンの不安を煽(あお)った。ベアーズの選手がHCに対してとやかく言う事は稀だが、フォックスHCが平均的な能力しか持たない選手たちを花開かせることはほとんどなかった。
フォックスによるチーム改革では事足りなかったチームが再び新たな風を取り込もうとしている。
新コーチ陣のカギとなるのはクオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーの扱い方であろう。ラポポートはGMライアン・ペースが新HC獲得調査の指揮を執り、若きエースとなるトゥルビスキーを育て上げることのできる攻撃的思考を持った人物が次なるHCに選ばれそうだと報じている。
ベアーズは今、ロサンゼルス・ラムズのような復活劇を思い描いている。チームは保守的なHCと袂(たもと)を分かち、ショーン・マクベイのようなHCを探し出そうと必死だ。
フィラデルフィア・イーグルスのQBコーチを務めるジョン・デフィリッポが今オフシーズンにベアーズが獲得を狙う最有力候補だ。次いで、フランク・リンチ(イーグルス)、ジョシュ・マクダニエル(ニューイングランド・ペイトリオッツ)、パット・シューマー(ミネソタ・バイキングス)、マット・ナギー(カンザスシティ・チーフス)ら攻撃的思考を持つ人物たちの名前もその候補に挙がっている。ラポポートはベアーズの現守備コーディネーター(DC)ビック・ファンジオの名前も次期HC候補に挙がっていると指摘する。
2018年に誰がベアーズのHCに就任しようとも、結局のところ新HCの主な仕事となるのはQBトゥルビスキーをチームが長年切望していたフランチャイズQBへと成長させることだろう。
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