パッカーズ、元GMトンプソンはフットボール運営部門のシニアアドバイザーへ
2018年01月03日(水) 09:38現地1日(月)には多数のチームがコーチの入れ替えを発表したが、グリーンベイ・パッカーズもまた新たな改革を試みている。
チームは火曜日、長期に渡ってジェネラルマネジャー(GM)とフットボール運営部門の部長を務めてきたテッド・トンプソンが同部門のシニアアドバイザーに就任したと発表した。
トンプソンがパッカーズGMに就任したのは2005年。その年、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースをドラフト1巡目に指名して名を馳せた。また、翌年にはマイク・マッカーシーを起用して世間を驚かせたほか、10年以上に渡ってチームの成功を導く手腕をふるってきた。
今季のパッカーズはエースQBに成長したロジャースを負傷で欠き、冴えないディフェンス陣に苦しんできた末にプレーオフに進めず、トンプソンの誇るロースターも才能ある名前が目減りしている。同じく現地元日には2009年からチームに在籍していた守備コーディネーター(DC)のドム・ケイパーズが解雇された。
トンプソンはフリーエージェント(FA)選手に興味を示さず、地元出身の選手に目を向けることが多かったためにファンの怒りを買うことも多かった。現在まで、それらの選手の中で優秀な成績を収めている者は数多くない。レフトタックル(LT)デビッド・バクティアリ、ディフェンシブエンド(DT)マイク・ダニエルズ、ラインバッカー(LB)クレイ・マシューズらはトンプソンが指名した選手だが、トンプソンはむしろワイドレシーバー(WR)を見る目がより優れていると言えよう。グレッグ・ジェニングス、ランドール・コブ、ジョーディ・ネルソン、ダバンテ・アダムスらは全てドラフト1巡目に指名を受けたWRだ。
今回の動きはフットボール界を驚かせることになるが、リーグで1番と言えるほど安定したフランチャイズがまたゼロからの再スタートをするという意味合いはほとんど持たない。トンプソンが組織を離れるわけではなく、また、次期GMにはパッカーズ内部から選出される可能性が高い。パッカーズの伝説的GMであるロン・ウルフからトレードの成功法を教わったトンプソンのGM職がウルフの息子であり、現在はパッカーズのフットボール運営部長を務めているエリオットへと引き継がれるのは想像に難くない。その他、次期GM候補には現プレーヤー人事部門の部長であるブライアン・ギュートカンストと副社長のラス・ボールの名前が挙がっている。
トンプソンGM時代には9回のプレーオフ出場を果たし、スーパーボウル制覇を成し遂げたこともあるが、その中にはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のタイトルを懸けた試合での痛い敗戦の数々もある。次なるGMの使命はトンプソンが指名した中での最高選手であるエースQBロジャースに盤石な体制を約束することだろう。
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