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ベンガルズ、HCルイスと2年の契約延長

2018年01月03日(水) 10:12


シンシナティ・ベンガルズのボンタゼ・バーフィクトとヘッドコーチ(HC)のマービン・ルイス【AP Photo/Mark Zaleski】

シンシナティ・ベンガルズのマービン・ルイス政権はまだ終わらない。

ベンガルズがヘッドコーチ(HC)のルイスと2019年までの2年契約を結んだと発表した。

今季は7勝9敗の成績を残し、2連続でプレーオフに進むことができなかったベンガルズ。ルイスHCによる15年目のシーズンは大失敗に終わった感もあったが、現地1日(月)にはルイスHCが自身とベンガルズは相互に続投への意志があるものの、両者にとって納得のいく関係性を築くことが重要だと強調していた。

おそらく、今季終盤に見せた戦いぶりがルイス政権の延命を決定付けたのだろう。デトロイト・ライオンズとボルティモア・レイブンズを倒して両チームのプレーオフ進出の夢を打ち砕いたベンガルズはバッファロー・ビルズのプレーオフ進出に一役買った。現在のベンガルズはバッファローの地でヒーローともなっている。この2試合での勝利が開幕から3連敗を喫し、攻撃コーディネーター(OC)ケン・ザンピージーが解雇されるという事態にも陥った苦い記憶を吹き飛ばしたのだろう。

ルイスHCは声明の中で「家族と私はシンシナティに留まることができ、また、ベンガルズでのキャリアを継続させるチャンスを得たことに格別の喜びを感じている。私の仕事はワールドチャンピオンシップを獲ること。このチームにはベテランのリーダー的選手や若きスター選手がいる。私はただ、チームに多少の修正を加え、選手たちに試合に勝つための最高の準備をさせてやるだけだ」と語った。

シンシナティでのキャリアが今季のように乱高下の激しいものとなっているルイスHCはプレーオフでいまだ勝利を経験したことがない。それでも、フランチャイズ史上で最多勝利数を記録するルイスHCは戦績125勝112敗3分でベンガルズを7度もプレーオフへと導いた。

1970年にNEL(ナショナル・フットボール・リーグ)とAFL(アメリカン・フットボール・リーグ)が統合されて以降ではルイスHCと殿堂入りを果たしたピッツバーグ・スティーラーズのチャック・ノルだけがスーパーボウルに出場することなく、1チームで12シーズン以上もHC職を維持し続けた人物である。

ルイスは2003年にベンガルズHCに就任し、それまでは12年連続で負け越しを喫していたチームをプレーオフ進出が常時狙えるチームにまで成長させた。8勝8敗を2年連続で記録した後、ベンガルズは2005年に11勝5敗の成績でAFC北地区のタイトルを奪取し、1990年以降初めてとなるプレーオフ進出を果たした。

ベンガルズで4度の地区制覇を成し遂げたルイスHCは2009年に年間最優秀ヘッドコーチ賞を受賞してもいる。それでも、ルイス政権のベンガルズはいまだにワイルドカードラウンドの壁を突破し切れていない。

ルイスHCが今後、どのようにしてプレーオフにおける悪夢を振り払うのかは興味深いところだ。クオーターバック(QB)アンディ・ダルトンはここ2年、好成績を残した2015年ほどの活躍を見せることができず、今季のベンガルズ攻撃陣はリーグ最下位(1試合平均280.5ヤード)に沈んでいる。2017年のドラフト1巡目指名選手のワイドレシーバー(WR)ジョン・ロスは出場した3試合で全くと言っていいほど見せ場を作ることができていなかった。同じく新人のランニングバック(RB)ジョー・ミクソン(2017年ドラフト2巡目)もまた、さほど強烈なインパクトを残してはいない。

リーグ史上2番目の長期政権となっているルイスHCにまだ何かしらの秘策があるとすれば、チームは少なくともあと1年間は彼に元来の目標達成への猶予を与えるだろう。

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