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シーホークスがOCダレル・ベベルを解雇

2018年01月11日(木) 11:03


ダレル・ベベル【AP Photo/Ted S. Warren】

シアトル・シーホークスがダレル・ベベルと袂(たもと)を分かつ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、長期にわたってシーホークスの攻撃コーディネーター(OC)を務めたベベルが解任されたようだ。このニュースは現地9日(火)に『Pro Football Talk(プロフットボール・トーク)』のカーティス・クラブツリーによって最初に報じられた。

この動きに加え、ラポポートは守備コーディネーター(DC)クリス・リチャードが他チームでのコーチ職を探すチャンスを得ており、来季もシーホークスに戻る可能性は低いと見られているとも伝えた。

シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルはリチャードにとって他チームで新たなスタートを切ることが恩恵になると考えているとラポポートは報じている。リチャードは先日、インディアナポリス・コルツのHC職に関する面談を行った。

ラポポートはまた情報筋の話を元に、チームが2011年からシーホークスに在籍していたオフェンシブライン(OL)コーチのトム・ケーブルをも解雇したとも述べた。

ベベルがOCを務めた7年間はシアトルの地に多くのポジティブな面をもたらしたが、去り際には多少のネガティブな要素も残している。キャロルHCの下、チームに安定したパフォーマンスを発揮させたベベルは第48回スーパーボウル制覇に大きく貢献した。クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンやダグ・ボールドウィン、ゴールデン・テイト、タイラー・ロケット、ポール・リチャードソンらを育て、さらにはマーショーン・リンチが全盛を極めた時期にもその陰にはベベルの存在があった。

しかしながら、比較的多くの投資を行ってきたシーホークス攻撃陣の機能は低下し始めていた。とりわけ、2017年はチーム攻撃陣がウィルソン中心に動き、むしろ、ほとんどウィルソン1人しか機能していなかったとも言える。今季、リーグ史上初めてチームの全パスヤードを1人で叩き出したウィルソンは、チームの全ラッシングヤードにおいても30%を自らの足で生み出している。

人員を入れ替えながらチームの改善に努めたものの、ベベルは高順位のドラフト指名権を投げうってトレードで獲得したワイドレシーバー(WR)パーシー・ハービンやタイトエンド(TE)ジミー・グラハムをうまく生かせなかった点に関して批判の対象となっていた。ただし、今季のグラハムに関してはレッドゾーンのターゲットとして相手チームの脅威になっている。

シーホークスでキャリアを積む以前、ベベルは2006年から2010年にかけてミネソタ・バイキングスのコーディネーターを務めた。リーグには旧友も多く残っており、ベベルが再び他チームでキャリアを継続させることは難しい話ではなさそうだ。

各チームが改革に乗り出す中、シーホークスにとっては遅めの動きとなったものの、ウィルソンとキャロルHCのいるシーホークスは候補者にとって魅力的に映るのは間違いない。とは言え、スタッフに忠誠を誓うキャロルHCがチーム内部から新たなOCを指名する可能性は高そうだ。

カロライナ・パンサーズのキャム・ニュートンが新OCの下でさらなる飛躍を遂げるのであれば、ウィルソンにもその可能性があると言えよう。QBの圧倒的活躍でチームに勝利をもたらす試合も見ていて楽しいだろうが、その分リスクは大きくなる。

シーホークスは今シーズンから多くのことを学んだに違いない。ベベルもまた、新たなに成長した1年となっただろう。

【S】