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ブラウンズの鉄人LTトーマスが引退の可能性も

2018年01月19日(金) 10:09

クリーブランド・ブラウンズのジョー・トーマス【AP Photo/David Richard】

はたして、ジョー・トーマスがプレーする姿は来シーズンにも見られるのだろうか。

現地17日(水)、オールプロに複数回選出され、将来的な殿堂入りの可能性も高いクリーブランド・ブラウンズのレフトタックル(LT)トーマスが、来シーズンのプレー続行についていまだ決めきれていないことを打ち明けた。

今年の10月後半に三頭筋を断裂したトーマスは、非公式ながらも続いてきた連続スナップ記録を10,363回でストップさせた。この負傷離脱以降のトーマスは事実上、チームのベテランアシスタントコーチやサイドライン上の情報屋、ポッドキャストの新スターとして多方面で存在感を示していた。

単純に、トーマスには0勝16敗に終わったチームでのプレー以外にも多岐にわたる選択肢が広がっているのだ。

関係者を通じてトーマスは「前には進んでいる。家族とも時間を割き、たくさんの選択肢を考慮に入れている。だが、決断を下すにはまだ時間がかかりそうだ。最終的には自分がもう1シーズン戦い抜けるかどうかになってくると思う」と語った。

11シーズン目の中盤までは全てのダウンをプレーしてきた32歳のトーマスが今後の進退について真剣に悩むのは当然と言える。リーグ最高峰のLTは今、リーグ最弱のチームに囲われているのだ。ブラウンズが10勝を挙げて惜しくもプレーオフ進出は逃したのはトーマスのルーキーシーズンである2007年のことだ。もし本人が望むのであれば、ここで人生の次のステップを踏むのもまた悪くない判断に思われる。

トーマスは次のようにも語っている。

「現時点で焦る必要は全くないと思う。チームはドラフトやフリーエージェントの期日までには答えを知りたいはずさ。俺が現役を続行しないと決めれば、チームはその対応をしなくてはならない。チームが答えを知りたいのは当然。チームには決心がついたら伝えると言ってある。できる限り早めには決めるつもりだ」

ブラウンズは報酬額を上げることによって何とかトーマスをチームに引き留めようと試みてはいるが、おそらくは靭帯断裂の負傷がトーマスの心を引退へと強く導いているのだろう。

先ごろ、トーマスは元チームメイトで2017年に引退したばかりのアンドリュー・ホーキンスと“トマホーク・ショー”と呼ばれるポッドキャストを立ち上げた。配信初期のエピソードの中で、2人はコーナーバック(CB)ジョー・ヘイデンの放出について議論している。ポッドキャスト内でのトーマスは多くを語ってくれた。

「今年のブラウンズはトレードだったり、解雇だったりと、大きな動きを見せているね。だが自分が思うに、2017年のシーズンでジョー・ヘイデンをリリースしたのはいただけない。コーチ陣やチームメイトにとっても非常にショックな動きだっただろう。とりわけ、ジョーを尊敬し、愛していた若手選手にとってはね。チームの誰もがジョーが大好きだったんだ。チームはこの選手をカットしてまで7,000万ドル(約78億円)分のキャップスペースがほしかったのか? シーズンついてはどう弁明するつもりなんだ」

トーマス不在のブラウンズは2017年シーズンを0勝で終えた。おそらく、来季がスタートするときにもこの流れは変わらないのだろう。

【S】