ニュース

チームの努力なしに出場はあり得なかったとペイトリオッツQBブレイディ

2018年01月22日(月) 12:35

ニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディ【AP Photo/Charles Krupa】

自身8度目となるスーパーボウル出場が決まったニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック(QB)トム・ブレイディだが、今季ここまでの道のりが順風満帆だったわけではない。シーズン前にワイドレシーバー(WR)のジュリアン・エデルマンが離脱し、メディアからは年齢による衰えを何度も指摘されたブレイディは、現地21日(日)に開催されたAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップシップ戦の後半にも相棒のタイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキーをケガで失った。

しかし、ブレイディに降りかかった一番の災難は、自身の手に起きたアクシデントだった。ブレイディは17日の練習中にチームメイトのランニングバック(RB)レックス・バークヘッドとぶつかり、手の甲に数針を縫うケガを負ったのだ。

ジャクソンビル・ジャガーズとのAFC決勝戦当日、メディアが試合出場を怪しむ中で手に黒いバンドを装着してフィールドに登場したブレイディは、リーグ最強のディフェンス陣を引っさげてこの舞台までたどり着いたジャガーズを第4クオーターで粉砕した。スーパーボウル2連覇に向けたブレイディの動きに不安な点は見受けられなかった。

ジャガーズ戦に勝利を収めたブレイディは手の負傷についてこう語っている。

「こういうのは一度もない。何度か変なケガを負ったことはあるけど、今回のも相当クレイジーだった。なったからには対応するしかない。どうしたらいいのかもよく分からなかった」

「結局は大したことないケガだったけどね。クオーターバックにとって重要な部分なのは間違いない。これよりもひどいケガを負ったことは何度もある。でも、これが左手だったらまったく気にしなかっただろう。ただ、場所が場所なだけにきちんと処置しないといけなかった」

いつもの通り、ヘッドコーチ(HC)のビル・ベリチックは冷静にブレイディについてコメントした。

「トムはすばらしい仕事をした。彼はタフな男だ。そのようなことはわれわれ皆が知っている。今は心臓の手術について話しているわけではない」

前半は相手QBブレイク・ボートルスの後塵を拝したものの、後半に意地のパフォーマンスを見せたブレイディは、パス成功率68.4%、290ヤード、パサーレーティング108.4をマーク。第4クオーターでは2度のタッチダウンを決めた。このクオーターのみで言えば、ブレイディのパサーレーティングは驚異の136.3をマークしていた。

それでも、将来の殿堂入りが確実とされるブレイディは試合前に多少の不安を抱えていたようだ。試合後のブレイディは次のようにも語っている。

「水曜日は(プレーできるかどうか)分からなかった。すべてのプレーをやめて、実際にハンドオフだけでシーズンを終えられるわけがないと思った。ハンドオフで締めくくるためにここまで来たわけでもない。とにかくそういうこと。だから、トレーニングルームに入ってどうなるのかよく分からなかったけれど、自分の準備を整えるためにみんなが最高の仕事をしてくれた。トレーニングスタッフとドクター、それからアレックス(ゲレーロ)も。チームのみんなが必死に努力してくれたんだ。それがなければきっと自分はプレーしていなかっただろう」

“もうすぐ”抜糸を行う予定だと明かしたブレイディがその手のケガの大きさについて具体的に語ることはなかった。ブレイディは「もう少しの間、それは秘密のままにしておこう」と冗談めかしている。

【S】