チーフス、CBピータースの見返りにドラフト2巡目と4巡目指名権を獲得
2018年02月27日(火) 11:01カンザスシティ・チーフスがコーナーバック(CB)マーカス・ピータースをロサンゼルス・ラムズにトレードするとの報道から数日後、ようやくその見返りが何になるのか判明した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地26日(月)、ピータースと2018年ドラフトの6巡目指名権を放出する代わりに、チーフスは2018年ドラフトの4巡目指名権と2019年ドラフトの2巡目指名権を獲得する見込みだと情報筋の話を元に報じた。
ピータースのトレードは先週の金曜日に報じられていたものの、リーグ新年度となる来月14日(水)まではこのトレードが正式に成立することはない。
一見したところ、ラムズがピータース獲得に対して支払う代償は小さく済んだようだ。
25歳のピータースはリーグの中でもトップクラスにボールへの執着心が強いCBだ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、2015年にNFL入りして以降でピータースよりも多くのインターセプト(19回)やパスディフェンス(55回)を記録している選手はいない。プレーオフを含めると合計で21インターセプトを記録しており、過去25年間のリーグ史を通して見ても、3年のプロキャリアでピータースよりインターセプトを記録した選手はエド・リード(22回)のみである。ピータースが許したパサーレーティングは60.7で、これはプロ入り以降リーグ2位の成績でもある。
4巡目指名権とおそらく後半になるだろう来季ドラフトの2巡目指名権を手放すだけでウェイド・フィリップス率いる守備陣の中に新たな武器を手に入れたラムズにとって、今回のトレードはもうけ話と言えるはずだ。チームは残り2年間、ピータースをバーゲン価格で支配下に置くことが可能だ。チームにはすでに高額サラリーを支払うべき選手が多数いるため、たとえ将来的にチームの許容範囲を超える額を要求されたとしても、現時点ではプロボウルに2度選出されたピータースを小さな代償を支払うだけで手に入れることができた意味は大きいと言えよう。
実力は認める一方で素行に少々手を焼いていたチーフスが、ピータースのリリースを積極的に望んでいたのは周知の事実であった。チームは昨季、ピータースに1試合の出場停止を言い渡してもいる。このトレードによって、チーフスには今後ピータースに対して莫大な資金を投資する予定がなかったことも明るみに出た。
チーフスファンは若きプレーメイカーの放出を知ってむっとし、さらにはその見返りがほんの少額と知って余計に憤りを感じているに違いない。
それでも、ラポポートは『Twitter(ツイッター)』でこのように投稿した。
「チーフスとピータースにとっては互いに良い別れとなったはず。2カ月間の勝負になると分かっていたKC(チーフス)は限られた市場の中でかろうじて候補となった2チーム(クリーブランド・ブラウンズでもなく、インディアナポリス・コルツでもない)からベストな方を選択した」
【S】