ミネソタ・バイキングスも新たにクオーターバック（QB）探しを開始しそうだ。

チームの関係者の話を元に『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポートは現地26日（月）、バイキングスがQBケイス・キーナムに対してフランチャイズタグを付与しない意向だと報じた。昨季に先発QBとして大ブレイクした遅咲きのキーナムはフリーエージェント（FA）となる予定。

心変わりさえなければ、バイキングスが新たなQB獲得に動く決断を下したということだろう。スーパーボウル出場もすでに手の届く範囲にあるバイキングスにとって、カーク・カズンズのような莫大な資金を要するFA選手の獲得も視野に入っているはずだ。

26日、元ダラス・カウボーイズの役員で現在は『NFL.com』に務めるギル・ブラントは『Twitter（ツイッター）』にこう投稿していた。

「もし私が賭けるとしたら、キーナムはミネソタにとどまると予想する。両サイドが互いに興味を示しているのは明らかだ」

NFLネットワークのマイク・ガラフォロは月曜日の『Up To The Minute Live（アップ・トゥ・ミニット・ライブ）』の中でこのように語った。

「ミネソタ・バイキングスもカーク・カズンズを狙うチームの一つに加わった。このニュースに関しては多数のソースから得た情報だ。ただし、バイキングスがカズンズを必ず獲得するとは言っていない。守備陣やターゲット選手など、プレーヤーを見ればバイキングスにも他との競合に競り負けない魅力があるとは思っている。誰でもすぐに競りの場に参加することは可能だ。最後には金額が物を言うことになるだろう。彼のようなクラスのQBはめったに市場に登場しないことからも、3,000万ドル（約32億円）を超えるだろうとの話も出ている。それでも、バイキングスがカーク・カズンズ獲りの筆頭候補として見ても構わないはずだ」

『OverTheCap.com（オーバー・ザ・キャップ.com）』によれば現時点でリーグ9番目にキャップスペースを持つバイキングスが、カズンズに対して大量の資金を投入することは不可能ではない。

ニューヨーク・ジェッツもまた同様の資金を投入することが可能だが、ミネソタに移籍してNFC（ナショナル・フットボール・カンファレンス）の猛者になるという青写真の方がカズンズにとってより魅力的に映るのは間違いない。チャンピオンシップ戦でも十分に戦える守備陣とタレントがそろう攻撃陣を備えたバイキングスの方が、ジェッツを選択する場合よりも早くに成功を収めることが可能だろう。

バイキングスはキーナム、テディ・ブリッジウォーター、そして、サム・ブラッドフォードと、3人のQBを抱えたままオフシーズンへと突入したが、いずれもFA市場に挑戦する見込みだ。キーナムの離脱を厭（いと）わなかったチームが、2014年ドラフトで1巡目に指名した、より安価なブリッジウォーターに命運を託すという選択肢も考えられる。その一方で、ブラッドフォードは先ごろチームの新攻撃コーディネーター（OC）に就任したジョン・デフィリッポの下でプレーした経験がある。結局のところ、長期契約を結ぶ意向はないとされるものの、バイキングスがキーナムと再契約を結ぶ可能性も残されている。

いよいよ今週、NFLスカウティングコンバインがインディアナポリスで開催される予定だが、この期間中のうわさやゴシップはバイキングスとカズンズを中心に飛び交うことになりそうだ。

QB争奪戦は幕を開けたばかりだ。

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