2018年度、シアトル・シーホークスのメンバーは様変わりすることになりそうだ。

シーホークスのスターコーナーバック（CB）リチャード・シャーマンがシアトルを去るとのうわさが絶えない中、ディフェンシブエンド（DE）のマイケル・ベネットがフィラデルフィア・イーグルスへトレードされた。情報筋の話を元にこの動向を伝えたのは『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポートだった。

ベネットとドラフト7巡目指名権の見返りとして、シーホークスはイーグルスからドラフト5巡目指名権とワイドレシーバー（WR）のマーカス・ジョンソンを獲得したようだ。

7日朝、ベネットは『Instagram（インスタグラム）』を通じてチームやチームメイト、ファンに対して感謝の言葉を述べている。

「シーホークスファンはワールドクラスさ。フィールド上で選手を支え、俺たちのコミュニティの架け橋となってくれたこと、お返しするとはどんなことかを理解してくれたこと、そして、常にコミュニティのことを考えてくれたことに感謝している。ここで皆と一緒に成長させてもらえたことを心から感謝し、絶対に忘れはしない」

今回のベネットの移籍先については多少のサプライズがあったかもしれないが、リリース自体には数週間前からうわさが広まっていた。

3年の契約期間が残っていたベネットが移籍したため、2018年度のシーホークスはおよそ520万ドル（約5億5,000万円）を節約することができた。一方で、サラリーキャップキャップを約1,000万ドル（約10億6,000万円）分オーバーしていることから、イーグルスは第52回スーパーボウルを制覇したメンバーから数人を外さなくてはならない。

ビニー・カリーとトリー・スミスがその候補となっており、ベテランのタイトエンド（TE）ブレント・セレクもまた、イーグルスを去る候補者に挙がっている。

勘違いすべきでないのは、過去3回プロボウラーとなったキャリア10年目のベネットがまだまだ衰えを見せてはいないということだ。ベネットがリーグ内でも最も過小評価されているゲームチェンジャーとも言われるのは、過去6シーズン全てで5サック以上をマークしている選手がベネットを含めて12人しかおらず、過去3年連続でプロボウルに選出されたディフェンシブラインマンはリーグに8人しかいないからだ。

さらには過去5年間にわたり、ベネットよりもクオーターバック（QB）ヒットをマークしたのはあのJ.Jワットとカルロス・ダンラップのみ。ヘッドコーチ（HC）ピート・キャロルの下、ベネットはスーパーボウル制覇にも貢献した、チームに忠実なプレーヤーであった。

それでもキャロルHCはシーホークスの変革を断言しており、ベネットと共に来年度のシーホークス守備陣からはシャーマンやクリフ・アブリル、キャム・チャンセラーなどの姿が消える可能性が高い。

イーグルスに関して言えば、ジェネラルマネジャー（GM）ハウィー・ローズマンが昨年度の大成功の余韻にもう酔いしれていないことを7日に発表されたトレードが物語っていると言える。ベネットをチームに加入させたことで、イーグルスはフレッチャー・コックス、ブランドン・グラハム、デレック・バーネットらと共に屈強なフロントセブンの構築を可能とした。

リーグ屈指のやり手として知られるイーグルスは2シーズン連続のプレーオフ進出に向けて着実に前進しているようだ。

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