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スティーラーズRBベル、「長期契約なしなら去年の再現」

2018年03月09日(金) 11:52

ピッツバーグ・スティーラーズのリビオン・ベル【AP Photo/Don Wright】

ピッツバーグ・スティーラーズのスターランニングバック(RB)リビオン・ベルが今オフシーズンのプランについて明かした。

現地6日(火)にチームから2年連続となるタグ指定を受けたベルは、チームにはシーズン第1週目まで合流しないが、レギュラーシーズンには出場するつもりだと『Instagram(インスタグラム)』に投稿している。

ベルは地元紙『The Pittsburgh Tribune-Review(ザ・ピッツバーグ・トリビューン・レビュー)』の記者に対し、「正直なところ、“ノー”だ。シーズンをボイコットするつもりはない。シーズン第1週目から施設には行くつもりだが、昨年の再現みたいになる。(トレーニング)キャンプにも参加しないし、その他OTA(チーム合同練習)などにも参加しない。全部不参加だ」と述べ、次のように続けた。

「自分がやらねばならないことを徹底して行うつもり。俺は全試合に勝ちたい。可能な限り、最高のキャリアを形成したいんだ。だから、出場可能な試合には必ず出場したい」

昨シーズンとほぼ同様に、ベルは今年も全てのワークアウトをスキップしてフランチャイズタグにサインする9月1日(土)までチームに姿を見せないつもりだ。

26歳のRBは昨年度、自主トレーニングだけで全てのオフシーズンを過ごしたものの、チーム練習に不参加だったことがシーズン序盤の起用法やパフォーマンスに影響を与えていたのは明白だった。先シーズン、開幕から3週目までのベルはわずか60ランヤード、18.7レシーブヤード、1タッチダウンを記録するにとどまっている。

スティーラーズとしては先シーズンの繰り返しを避けたいところだろうが、チームは今年もベルをタグの下でプレーさせる意向だ。7日、スティーラーズはワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンの契約を修正してサラリーキャップに970万ドル(約10億3,000万円)分のスペースを確保した。これはスティーラーズがベルをタグ指定のままプレーさせる意向を示すものと考えられる。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが指摘するように、チームはWRブラウンの契約を修正することで一時的に浮かせた金額をベルのフランチャイズテンダーである1,455万4,000ドル(約15億5,000万円)に補填(ほてん)するつもりだろう。

現在のところ、両サイドに妥協する意志は見られない。ベルはRB全体への評価の見直しを野望に掲げており、一方のスティーラーズは出場停止処分の経歴も持つRBに対して莫大な投資を行いたくはないのだ。

ベルはこのようにも語っている。

「もっと価値があるし、ランニングバック市場はしかるべき評価を受けるべきだと本当に思っている。これについて自分の意志を曲げるつもりはない。ランニングバックは重要なポジションだ。平均的に、俺たちRBの選手生命は短い」

「同じように思っている人がいることも事実。俺たちの選手寿命は短く、給与をもらえる期間がそんなに長くないからこそ、キャリア全盛のこの時期に得られるだけを得ておくべきなんだ。ランニングバックにはそのような敬意が払われるべきだ。そこに関して何も言い訳はできないはず」

どうやら本当に、スティーラーズの施設で次にベルの姿を見るのは秋口となりそうだ。

ベルは最後にこうも述べている。

「シーズンまるごと棒に振るのは両サイドがなるべく避けたいことだろう。お互い交渉は終わらせるつもりなんだ。そこが一番大きな問題だ。お互いにこの取引を解決するつもりではいる。・・・それでもできないなら、その時はその時だ。ただ、そうなったら俺は絶対キャンプに参加しない。基本的には去年の繰り返しさ」

【S】