ニュース

ラムズが1年約15億円でDTスーと契約合意

2018年03月27日(火) 09:39

マイアミ・ドルフィンズのエンダマカン・スー【Ric Tapia via AP】

フリーエージェント(FA)市場に残っている中で最も優れた選手がついに新たなプレー先を決断した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地26日(月)、ディフェンシブタックル(DT)エンダマカン・スーがロサンゼルス・ラムズと1年1,400万ドル(約14億8,000万円)で契約合意に至ったようだと報じた。

ニューオーリンズ・セインツとテネシー・タイタンズを訪問した後、先週20日にラムズを訪れていたスーが決断を下した。当初はオークランド・レイダースも訪問する予定だったスーだが、結局このプランは自らがキャンセルした。スーの訪問自体がなかったにもかかわらず先週の時点で新天地の候補として有力視されていたニューヨーク・ジェッツは、25日にスーへのオファーを否定していた。

FA市場オープンと同時にマイアミ・ドルフィンズをリリースされたスーは、ダブルチームを相手にすることが多かったにもかかわらず、ドルフィンズで15.5サックと181トータルタックルを記録している。2010年以降でスーがDTとして積み上げた51.5サックはリーグ2位で、147回のクオーターバック(QB)ヒットは1位、381.5回のトータルプレッシャーが2位、そして、103回のタックルフォーロスもリーグ1位の記録となっている。

ドルフィンズは2015年に1億1,400万ドル(約120億円)で結んだ6年中3年目の契約を終えたオールプロ5度のスーをリリースした。それ以前のスーはデトロイト・ライオンズで5シーズンを経験している。

ラムズに加入することで少なくとも1シーズンは最優秀守備選手賞を獲得したDTアーロン・ドナルドとリーグ最強タッグを組むこととなったスー。両DTを合わせるとファーストチームのオールプロ出場回数は6度となる。

ジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードが今オフシーズンに獲得したビッグネームプレーヤーはスーだけではなく、すでにAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区の名選手であるマーカス・ピータースとアキブ・タリブをトレードで獲得し、セカンダリー陣を大幅に強化している。さらにチームはラマーカス・ジョイナーにフランチャイズタグを付与し、ニッケル・ロビー・コールマンと再契約。そして、元グリーンベイ・パッカーズのサム・シールズとも契約を結んでいる。

今オフシーズンに将来的な殿堂入りのあり得る3選手を獲得したラムズはリーグ最強のDTタッグをディフェンシブライン(DL)に配置し、セカンダリー陣にはリーグ屈指のボールハンターを2枚そろえている。そして何より、このチームの守備陣はNFL史上最高とも評される守備コーディネーター(DC)ウェイド・フィリップスによって指揮されるのだ。

それでも、ラムズが急ピッチで形成したリーグ最高峰の守備陣が同様のスピードで崩壊する可能性も考えられるだろう。今のところドナルド、スー、ジョイナーの3人は1年間しかラムズの契約下にない。つまりはヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイにとって、クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフがいまだ新人契約中である今がチャンスとなる。ラムズの2018年シーズンが大当たり、それとも、大外れとなるのかは非常に楽しみなところだ。

【S】