ペイトリオッツ、QBブレイディの後任探しを本格始動
2018年03月30日(金) 10:17クオーターバック(QB)ジミー・ガロポロが先シーズンにトレードで去って以降、ニューイングランド・ペイトリオッツにはNFL界最高クラスのQBトム・ブレイディの後を継ぐ者が存在しない。
ブレイディの他にはベテランのブライアン・ホイヤー(2009年、ドラフト外入団)が唯一ロースターにQBとして登録される中、ペイトリオッツはいずれブレイディの王位を引き継ぐ若き選手の獲得をいよいよ視野に入れているようだ。来月のドラフトでペイトリオッツが上位3巡目以内にQBを指名すると考えるのは妥当なところだろう。
年次リーグミーティングが始まった今週、チームにとってドラフトでのQB指名は最優先事項であるかと問われた際に、ペイトリオッツオーナーのロバート・クラフトは『ESPN』のマイク・リースに次のように答えている。
「当然、どこかの時点でわれわれはそうしなくてはならない。それだけではないが、2008年シーズンのカンザスシティ(チーフス)戦でトムが故障離脱したことも考慮したい。マット・キャセルがわれわれを11勝5敗のシーズンに導くなんて何人が予想できたか? 私はビル(ベリチック/HC)に全幅の信頼を置いている。彼は彼のやるべきことを理解している。トムが最高の状態であったとしても、何が起こるかは分からないんだ」
「放送局がわれわれになぜ資金を投入するのか、フットボールがなぜアメリカで最もエンターテインメント性のあるプロダクトなのか、これを本当に知る者は多くないだろう。それは1プレーがシーズン全体を一変させる可能性があるからだ。たった1人による1プレーがだ。いつも言ってきたことだが、NFLのフランチャイズをうまく経営するためには質の高いデプス管理を理解することだ。それこそがわれわれの仕事でもある」
2000年にベリチックがペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)となって以降、ドラフトでのQB指名に関して口を閉ざすことはなくなってきた。ブレイディが年齢を重ねるにつれ、ペイトリオッツのQB指名は少しずつ早まっている。
以下はブレイディ以降、ペイトリオッツがドラフトで指名したQBたちだ。
2016年:ジャコビー・ブリセット(ドラフト3巡目)、2017年にインディアナポリス・コルツへトレード
2014年:ジミー・ガロポロ(ドラフト2巡目)、2017年にサンフランシスコ・49ersへトレード
2011年:ライアン・マレット(ドラフト3巡目)、2014年にヒューストン・テキサンズへトレード。ここ3シーズンはボルティモア・レイブンズでプレーし、現在はフリーエージェント(FA)。
2010年:ザック・ロビンソン(ドラフト7巡目)、2010年にリリース。NFLのレギュラーシーズンでの投球記録なし。
2008年:ケビン・オコネル(ドラフト3巡目)、2009年にリリース、現在はワシントン・レッドスキンズのQBコーチ。
2005年:マット・キャセル(ドラフト7巡目)、2008年シーズンは故障したブレイディに変わって10勝5敗をマーク。2009年にチーフスへトレード。昨年度はテネシー・タイタンズに所属し、現在はFA。
2003年:クリフ・キングスベリー(ドラフト6巡目)、2004年にリリース、2005年にはニューヨーク・ジェッツで2回のパスを記録。現在はテキサス工科大学のHC。
2002年:ロハン・デイビー(ドラフト4巡目)、3シーズンを通じて7度の出場経験。2005年にリリース。
2000年:トム・ブレイディ(ドラフト6巡目)、現役。リーグ史上最高級のQB。
40歳でMVPに輝くというブレイディの前代未聞の活躍によってベリチックはガロポロを49ersにトレードするという難しい決断を強いられ、ガロポロがブレイディの後継者となるプランは白紙へと戻された。
ペイトリオッツは今、リーグ史上最高QBと称されるブレイディの後継者探しを再び開始しようとしている。
【S】