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QBプレスコットに支払う準備は万全のカウボーイズ

2018年05月11日(金) 09:23

ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Ron Jenkins】

スポーツ界において新人契約中の先発クオーターバック(QB)よりもお手頃価格なものはないだろう。とりわけ、ダック・プレスコットのようにドラフト中位から下位にかけて指名された選手はその何倍もリーズナブルとなる。

これまでプレスコットに対して少額の支払いを行ってきたダラス・カウボーイズも、もうじき新人契約が終了することを認識している。

現地9日(水)、カウボーイズ上級副社長のスティーブン・ジョーンズは地方紙『Fort Worth Star-Telegram(フォートワース・スター・テレグラム)』に対し、「あぁ、そのポジションに関しては分かっている、そうなるべきものだ。その(彼に正当な額を支払う)時がきたんだ。今年のダックはとても良いシーズンを送ると思っている。トップクラスになることを願っているよ。彼に見合うものになるはず。ダックは4巡目の指名だった。彼よりもフェアに支払われるべき選手はいないだろう」と語った。

今までのところ、カウボーイズはお手頃なプレスコットから多大なる恩恵に預かっている。2016年ドラフト4巡目指名選手は4年合計270万ドル(約3億円)の新人契約を結んだが、これはスロットレシーバーであるコール・ビーズリーが今年受け取る324万ドル(約3億6,000万円)のベースサラリーよりも少ない。プレスコットが受け取る2018年のベースサラリーは63万ドル(約6,900万円)となっている。プレスコットによる72万5,848ドル(約7,900万円)のキャップヒットはチームの中でも35番目となっており、これはチャールズ・タッパー(約8,500万円)、チャズ・グリーン(約9,600万円)、ジョー・ルーニー(約1億700万円)らよりも低い数字だ。

プレスコットは今季終了後に契約延長の交渉が可能となっている。2019年のベースサラリーは72万ドル(約7,800万円)となっており、カウボーイズが先発QBに対してバックアップのセンター(C)よりも低額を支払えるのは今年で最後となる可能性が高い。

最近では先発QBに対する契約が1億ドル(約100億円)を超えるなど、その額は急速に上昇しており、カウボーイズは自軍のエースQBに対して見合った額をもうじき提示する必要があることを了承済みだ。ただし、ドラフト4巡目指名というステータスを考慮すると、プレスコットがその資格を得た際にジョーンズ上級副社長はドラフト2巡目QBと同程度の金額、つまりはマット・ライアンが結んだ150億ドル(約164億円)やアーロン・ロジャースが今後結ぶであろう天文学的数字の契約ではなく、ジミー・ガロポロが結んだ137億5,000万ドル(約150億円)と同程度の内容を提示することになるだろう。

「大多数の選手がアーロン・ロジャースやマット・ライアンが受け取るレベルにはいないことも分かっている」と語ったジョーンズ上級副社長は「ダックならよくやってくれだろう。われわれはそうなることを十分に理解しており、サラリーキャップに関してもすでに予算内に組み込んである」と明かすと同時に、次のようにも述べている。

「ダックには試合に出続け、今季のMVPを獲ってもらいたいんだ。私が望んでいるのはそれだけ。そうなったら、それも考慮に入れよう」

昨季はチーム不振の主な原因としてファンからも厳しい声を浴びせられていたプレスコット。そんなプレスコットにとっては今季に復活のシーズンを過ごすことが、2019年の夏に高額契約を結ぶカギとなるのは間違いない。

【S】