テッパー氏のパンサーズオーナー就任は秒読み段階へ
2018年05月16日(水) 10:31カロライナ・パンサーズの売却先はヘッジファンドマネジャーのデビッド・テッパー氏でいよいよ決定しそうだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは情報筋の話を元に、パンサーズの売却は元オーナーであるジェリー・リチャードソンからテッパー氏へと順調に進んでおり、現地15日(火)中にも正式決定となる可能性があると報じた。
ラポポートによると、承認された場合、5月21日(月)から23日(水)にかけてアトランタで開催される春のリーグ会議でのオーナー投票が実施に至るとのことだ。
以前よりテッパー氏はパンサーズ買収の最有力候補だった。チームの売却額は現金22億ドル(約2,430億円)程度になる見込みだと報じられており、最終売却額は22億ドルから23億ドル(約2,540億円)の間となりそうだ。2009年以降、ピッツバーグ・スティーラーズのマイノリティオーナーであるテッパー氏はリーグオーナーの中でも知られた存在だった。今回パンサーズ売却のカギとなるのはチームをシャーロットにとどめるプランがテッパー氏にあるかどうかだ。
ラポポートによれば、テッパー氏にはオーナーになった際にチームに大きな変更を加えるプランはないとのことだ。ジェネラルマネジャー(GM)マーティ・ハーニー、ヘッドコーチ(HC)ロン・リベラ、クオーターバック(QB)キャム・ニュートンらは2020年までの契約を締結しており、全員がそろって長期的にシャーロットにとどまることが予想されている。
テッパー氏にとっての次なるステップはスティーラーズに持つ少額の株を売却し、NFLオーナーらからの承認を得ることだ。しかしながら、一度審査が始まってしまえば、おそらくは何事もなくテッパー氏のオーナー就任は決定となるだろう。
この売却が正式なものとなるためには、32人中4分の3(24人)のリーグオーナーがチーム売却を承認する必要がある。
60歳のテッパー氏はピッツバーグで生まれ、ピッツバーグ大学に入学後、1982年にビジネススクールであるカーネギーメロン大学でMBAを取得。テッパー氏はフロリダ州のマイアミビーチに拠点を置くヘッジファンド会社、『Appaloosa Management(アパルーサ・マネジメント)』を設立した人物でもある。このファンドの資産価値は約110億ドル(約1兆2,000億円)ほどとされている。
職場での性的差別と人種差別発言問題が表面化した元オーナーである81歳のリチャードソンは、自身に対する調査が行われる中、昨年12月にチーム売却の意志を表明した。NFLの調査は現在も進行中だ。パンサーズは今年1月、ワイルドカードラウンドに敗戦した後で正式に身売りを発表した。昨年12月には過去20年を通してチームに従事してきたティナ・ベッカーが新COOに就任し、チーム創設者のリチャードソンは日常管理業務をベッカーに引き継いでいた。
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