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元カウボーイズQBロモ、「今季のパッカーズは倒すべきチーム」

2018年06月27日(水) 11:19


ダラス・カウボーイズのトニー・ロモ【AP Photo/David Richard】

トニー・ロモのNFL選手からブロードキャスターへの転身は予想以上の大成功を収めている。ひょっとするとジョン・マッデン以降で最も信頼されているNFLのゲーム解説者かもしれないロモは、キャスター転身1年目からすでにスポーツ・エミー賞のスポーツパーソナリティ部門にノミネートさえされていた。

元ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)は元々、プレーコールを事前に予測する能力が高く評価されていた一方で、その限られた口数によって幅広い洞察力は見落とされていた。ロモの最もすばらしかった瞬間は、テレビの視聴者をあたかも実体験しているようなリアリティーのある世界へと誘ったことだろう。

フットボールファンはロモが話せばみな聞き入る。

先週、ウィスコンシン州バーリントンで15年目となる年次フットボールキャンプを締めくくった後、ロモは地元記者に対し、守備陣の強化がうまくいけば今季の倒すべきチームはグリーンベイ・パッカーズだろうと述べていた。

ミルウォーキーのテレビ局『WTMJ-TV』を通じてロモは「今オフシーズン中、パッカーズは私が見た中で他のどのチームよりも改善したと思う。まだ早いし、故障者なども出るだろうが、現時点では自分的に彼らがプレーオフで一番相手にしたくないチームに思える」と語った。

ロモはセカンダリーとオフェンシブライン(OL)が昨年の弱点であり強化すべきポイントだと指摘し、ワイドレシーバー(WR)陣については若い選手の中から1人でも信頼できるプレーメイカーが台頭してくれば、“よりダイナミック”になるだろうとも述べている。将来的な殿堂入りが期待されるジェイソン・ウィッテンと10年ほど一緒にプレーしたロモだが、今季のパッカーズでゲームに差を生み出す期待値の高い選手としては元オールプロのタイトエンド(TE)の名前を挙げた。

ロモは次のように説明している。

「一番大きいのはジミー・グラハムのこと。皆あまり分かってないけれどね。昔ながらのジミー・グラハムを目撃するはずだ。アーロン・ロジャースと彼がペアを組めば、また少し違った動きとなるはずだ。このコンビはレッドゾーン内でほぼ止めることが不可能になるはず。セカンダリーがもう少し良くなれば、今季の倒すべきチームはパッカーズだと思う」

ロモはローカルファンの明らかな偏見に対応しているだけなのかもしれないが、それでも、ロモが自身の経験から説得力のある冷静な思考を持った解説を提供しているという事実は曲げられないだろう。

パッカーズについてポジティブな見方をしているのはロモだけでない。先シーズンのゲームテープを研究した『NFL.com』のグレッグ・ローゼンサルは先日、今季は復活したロジャースが相手守備陣を“荒らしまわる”だろうと予想していた。

昨年10月にロジャースが鎖骨を骨折して離脱を余儀なくされる前まで、チームはタイトル争いの堅実な候補として思い通りの展開をしていた。ロモはロジャースが健康な状態を取り戻し、グラハムがレッドゾーン内の脅威となり、そして、元クリーブランド・ブラウンズのヘッドコーチ(HC)マイク・ペティンが洗い直した守備陣を再形成することから、パッカーズが第53回スーパーボウル出場を狙う筆頭候補になると予想している。

【S】