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WRクックスがラムズと5年約91億円で契約延長

2018年07月18日(水) 10:44

ロサンゼルス・ラムズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ【AP Photo/Mark J. Terrill】

今年4月にニューイングランド・ペイトリオッツとのトレードでワイドレシーバー(WR)ブランディン・クックスを獲得した後、ロサンゼルス・ラムズはクックスとの契約をトレーニングキャンプまでに延長しようと試みていた。現地17日(火)、その目標が達成されたようだ。

チームはクックスと2023年シーズン終了までの5年の契約延長を締結させたと発表した。情報筋の話を元に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えるところによると、この契約はおよそ8,100万ドル(約91億5,000万円)におよぶとのことで、サイン時に2,050万ドル(約23億2,000万円)の完全保証が付き、合計では5,050万ドル(約57億円)の保証が付いているようだ。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイは声明の中で「ブランディン・クックスはわがチームに入って来た初日からフィールドの内外を問わず最高峰の選手であることを自ら証明してきた。彼はこのリーグの中でもプロフェッショナルであり、彼と長期契約を結ぶことは常にわれわれが目標としていたことだった。ブランディンが2023年までラムズのユニフォームを着てくれると思うと興奮する」と語っている。

新人契約の最終年を迎えていたクックスは2018年に845万9,000ドル(9億6,000万円)を受け取ることになっていた。今回の契約延長の具体的項目については明らかとなっていない。

ラムズは今年の4月に2018年のドラフト1巡目指名権(全体23位)と6巡目指名権(全体198位)をペイトリオッツに譲渡し、その見返りとしてクックスとドラフト4巡目指名権(全体136位)を獲得した。

クックスはキャリアを通じてこれまでに280レシーブ、3,943ヤード、27レシーブタッチダウンを積み上げてきた。2017年はペイトリオッツで65レシーブ、1,082レシーブヤード、7タッチダウンを記録。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、クックスは最低3シーズン以上で連続1,000レシーブヤード超えの記録を持つ5人のうちの1人となっており、クックスの他にはアントニオ・ブラウン(5年)、マイク・エバンス(4年)、フリオ・ジョーンズ(4年)、ラリー・フィッツジェラルド(3年)が現在もその記録を継続中だ。

クックスはサミー・ワトキンスをフリーエージェント(FA)で手放したラムズの多方面からの攻撃展開におけるディープスレットとなるはずだ。ラムズはクックスの守備陣を出し抜く能力が相手に対して相当なプレッシャーを与えることを望んでいる。クックスのスキルセットとロバート・ウッズやクーパー・カップの能力を組み合わせたWRトリオを駆使することで、クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフは全ての攻撃戦略で優位に立てるはずだ。

クックスを獲得して以降、発想力豊かなマクベイHCは自分のシステム下でその潜在能力をふんだんに発揮してくれるだろうとこのWRに夢中となっている。マクベイHCはクックスのスピードを間近で見た後、オフシーズンワークアウト中もクックスに対する思いを抑え込むのに必死だった。

ラムズが『Twitter(ツイッター)』で投稿した練習の様子にマクベイHCのその姿が映し出されている。

「ウ―――! 戻ってきたよ、皆さん! OTA(チーム合同練習)中のコーチ・マクベイの声がマイクを通して聞こえるよ」

ニューオーリンズ・セインツからドラフト1巡目でプロ入りしたクックスにとって長期契約は待ち望んでいたもののはずだ。報道によれば、ペイトリオッツは身長約178cmのスピードスターをナンバーワンのターゲットとは見なさなかったようだ。ラムズのコーチがペイトリオッツとは違う目でクックスを見ているのは明白だろう。

クックスとの契約が成立した今、ラムズのフロントオフィスにはゴフやトッド・ガーリーを含む多数の才能ある選手をチームにとどめるため、その方策を思案する必要が生じている。しかしながら、まずは年間最優秀守備選手賞を獲得したアーロン・ドナルドとの契約締結に全精力を注がねばならないはずだ。

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