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NFLとNFL選手協会が国歌斉唱ポリシーの据え置き協定を結ぶ

2018年07月20日(金) 12:59


NFLロゴ【Aaron M. Sprecher via AP】

現地19日(木)、NFLとNFL選手協会が共同声明を発表し、両サイドの合意によって結ばれたスタンドスティル協定(据え置き協定)に基づき、国歌斉唱ポリシーに関するリーグとチームのポリシーは今後の数週間にわたって発行されることはなく、施行されることもないと発表した。

情報筋の話を元に、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロは国歌斉唱ポリシーにおけるリーグと各チームのポリシーに関連したすべてが、NFLとNFL選手協会側が議論の結論を出すまでは一時的に停止するようだと伝えた。

この動向はマイアミ・ドルフィンズの関係者が『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートに対し、NFLが各チームに対してトレーニングキャンプを前にチームの国歌斉唱ポリシーに対する行動規範を制定するよう要求していたと伝えた後の出来事だった。ラポポートによれば、ドルフィンズは18日に新人のトレーニングキャンプを開始する前にはすでにその新たな規範をリーグに提出していたようだ。

『Associated Press(AP通信)』は19日、「今週提出されたドルフィンズのポリシーによると、国歌斉唱中に抗議運動を行った選手は最大で4試合の出場停止処分を科されるようだ」と伝え、ドルフィンズの国歌斉唱に関する行動規範は“クラブに対する有害行動”という項目の膨大なリストの1つに加えられるとしていた。

しかしながら、このポリシーは今月10日にNFL選手協会がリーグのポリシーに対し、CBA(団体交渉協約)に基づいた選手の権利を侵害していると主張して行った苦情申し立てを経て、今回の協約によって一時的に停止となる。CBAによると、クラブに対する有害行動に対する最も重い処罰は1週間分の給与没収か、あるいは、最大4試合の出場停止処分となっている。

情報筋の話を元にNFLネットワークのマイケル・シルバーは、国歌斉唱中に膝をついた全プレーヤーに4試合の出場停止処分を科すことは非現実的だとの意見もあるようだと伝えた。

NFLは今年の5月に新しい国歌ポリシーを承認し、選手やリーグ関係者に対してサイドラインに起立するよう求め、国歌斉唱中に起立しない場合、選手らにはロッカールーム内にとどまる選択肢も与えられている。

このポリシーの下、フィールド上でのいかなるアクションの際にも国歌に対する敬意が払われていることを確認するため、各チームには独自のルールを制定する権利が与えられた。このポリシーによると、選手がサイドライン上で抗議運動を行うとすればNFLがチームに対して罰金を科し、選手はチームから罰金を科される仕組みとなっている。

プレシーズンは来月2日(木)のシカゴ・ベアーズ対ボルティモア・レイブンズとのホール・オブ・フェイム・ゲームと共に開幕する予定だ。

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