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プロキャリア8年のペイトリオッツWRデッカーが引退を表明

2018年08月27日(月) 10:34


テネシー・タイタンズのエリック・デッカー【AP Photo/Ed Zurga】

8月をニューイングランドで過ごしていたワイドレシーバー(WR)エリック・デッカーが引退を表明した。

現地26日(日)、ニューイングランド・ペイトリオッツのデッカーは次のような文面を『Instagram(インスタグラム)』に投稿している。

「フットボールゲームでのプレーは子供の頃からの夢であり、情熱だった。その夢を叶えるチャンスに恵まれたことや、驚くほど才能にあふれ、一生懸命に働くチームメイトやコーチ、スタッフ陣などと一緒にプレーすることができて本当に幸運だったと思う。フットボールは自分が少年だった頃からの内なる情熱だったが、今がヘルメットをそっと置き、新たな人生の章を始めるタイミングだと感じた。フットボールを愛しているし、それは今後も変わらない。フットボールは自分の人生の一部であり続ける。妻と子供たちと今まで以上に一緒に時間を過ごせることを楽しみにしている。ここまでの旅路を応援してくれた自分の家族、友人、そして、ファンの皆さんには心から感謝している。自分の人生の中でも本当に幸せな時間だった。これからの未来や今後に待ち構えているさまざまな出来事が楽しみだ!」

レジー・ウェインがペイトリオッツで過ごした2015年の夏のように、デッカーにも最終ロースターカットの日が刻々と近づいていた。トレーニングキャンプ序盤に獲得されたデッカーは練習中からボールをこぼす癖を見せ、プレシーズンゲームでも評価を下げるパフォーマンスしか披露できていなかった。デッカーはフィラデルフィア・イーグルス戦とカロライナ・パンサーズ戦の2試合を通じてターゲット7回中、キャッチ2回の12ヤードを記録するにとどまっている。

大幅に戦力ダウンしているペイトリオッツのWR陣の中でも、デッカーはブラクストン・ベリオス、ライリー・マッキャロン、ポール・ターナーといった面々との最後のスポット争いで生き残れそうにはなかった。

デンバー・ブロンコスやニューヨーク・ジェッツに在籍していた頃のデッカーはリーグの中でもレッドゾーンやシームルートの際に力を発揮する優秀なパワー系WRとして活躍した。2012年から2015年を通し、デズ・ブライアントとブランドン・マーシャルだけがデッカーの記録した41タッチダウンを上回っている。デッカーとマーシャルは2015年の1試合で9タッチダウンをマークし、クリス・カーターとランディ・モスが1998年にミネソタ・バイキングスで打ち立てた歴史的なコンビでの記録を塗り替えてもいた。

2016年の10月に臀部(でんぶ)と肩を負傷して離脱を余儀なくされる前までのデッカーには、かなり高いレベルでのプレーが可能だった。しかしながら、昨年度はテネシー・タイタンズと契約を交わしたものの、30歳という年齢もあってか、かつてのスピードや爆発力には陰りが見えている。今月初旬にペイトリオッツが緊急でWR陣の補強に動き出すまでは、オープン市場でもデッカーの元に他チームからのオファーが届くことはなかった。

全盛期にはプロボウル選出レベルのプレーを披露していたデッカーは8シーズンを通じて5,816ヤード、53タッチダウン、439レシーブを積み上げた。

【S】