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ビルズ、第2週の先発QBに新人アレンを指名

2018年09月13日(木) 09:56

バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Ron Schwane】

バッファローでのジョシュ・アレン時代が早くも今週末に幕を開けようとしている。

バッファロー・ビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは現地12日(水)、新人クオーターバック(QB)アレンがシーズン第2週のロサンゼルス・チャージャーズ戦に先発することを明言した。

マクダーモットHCは記者に対して「わがチームにとっては正しい動きだ」と語っていたものの、アレンを長期的に先発として固定するかどうかの決断はまだ先のようだ。

今ドラフトの全体7位で指名を受けたアレンが、47対3と大敗を喫した第1週のボルティモア・レイブンズ戦で先発して無残なまでのパサーレーティング0.0を記録したネイサン・ピーターマンに代わって起用される。

アレンはレイブンズ戦でもピーターマンに代わって第3クオーターの第3ドライブから登場していたが、この時にはすでに40対0となっていた。新人QBはチーム唯一のスコアリングドライブを作りだし、12プレーの後はフィールドゴールで得点している。この日のアレンは15回のアテンプトで40%の成功率、74ヤードで3回のサックを受けた。

マクダーモットHCは初戦の大敗後、次戦のQBについては動画をチェックした後に決断すると明かしていた。12日、マクダーモットHCはようやく決断を下し、初戦にピーターマンを先発させたことに関しては「これが正しい動きだと感じている。前回も正しい判断だったと思っているし、その思いは一生変わらないだろう」と、後悔はないとの心中を述べていた。

今シーズンに新人QBとして先発するQBはアレンで2人目だ。ニューヨーク・ジェッツが今ドラフトの全体3巡目に指名したサム・ダーノルドが先に10日のマンデーナイトゲームで先発出場を果たしている。

マクダーモットHCはアレンの先発出場について「彼は貴重な経験をすることができるだろう・・・チームの舵取りといった点でね。そこに立ち、そこからの景色を見ることは絶対に良い経験となるはずだ。みんなも知っているように、そこでの体験に代わるものは他にはない。先発を務めることには大きな価値がある」と述べていた。

トレーニングキャンプ中はアレンとピーターマン、そして、AJ・マカロンの3人が先発の座を争っていた。いずれも光るものを見せてはいたが、プレシーズンを通じて最も効果的なパフォーマンスを見せたピーターマンが第1週の先発QBとして指名された。先発の座を獲り逃すやいなや、マカロンはドラフト5巡目の指名権と引き換え手にオークランド・レイダースへとトレードされている。現在、ビルズのアクティブ・ロースターに登録されているQBはアレンとピーターマンの2人しかいない。

こんなにも早い段階で新人アレンに先発を任せ、ピーターマンをベンチに下げるのには他にも理由がある。ピーターマンがキャリア初先発を務めた際、チャージャーズを相手に前半だけで5回のインターセプトを記録し、あっけなくタイロッド・テイラーと交代するという散々な記憶がまだチームの中に残っているのも大きな理由だろう。

プロとして初めて出場した試合では新人らしさを見せたものの、アレンのポケットをうまく使った動きやリズムのあるスローにはピーターマンと一線を画すものがある。ピーターマンの柔軟性のなさや判断能力の悪さがレイブンズ戦での大敗という結果をもたらした。

チームが競争から離脱しないためにも、今後のビルズはQBのみでなく全体としてのパフォーマンスの改善が必要だ。より屈強なオフェンシブライン(OL)やワイドレシーバー(WR)依存からの脱却などがチームを勝利へと近づけるはずだ。

たとえ予想外に早い出来事だったとしても、チームは少なくとも、アレンを先発起用することで最も重要なポジションにおける改善がなされるはずだと考えている。

【S】