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NFLコミッショナー、「エキサイティングな試合や選手が成長を促進している」

2018年10月18日(木) 10:20

NFLロゴ【Aaron M. Sprecher via AP】

現地17日(水)、NFLコミッショナーのロジャー・グッデルはニューヨークで開かれた秋季ミーティングにて、今シーズンここまでに多数繰り広げられてきたハイスコアゲームや最後の最後まで勝敗の分からないゲームがファンの人気を博したと総括した。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、今年はこれまでに合計504回のタッチダウン、4,489得点を計上しており、これは6週間を通したこれまでのリーグ記録で最多の数値となっている。加えて、ここまでの54試合が1スコア差のゲームとなっており、これもまたシーズンの6試合を通じた中で最多だった1999年シーズンと同率1位タイにあたる。また、最後の1プレーでゲームの勝敗が分かれた試合はすでに12回もあったという。

グッデルコミッショナーは次のように語っている。

「われわれは若い選手たちがすばらしい能力を発揮し、すぐさま自分たちのスタイルを確立する姿を見てきた。エキサイティングさはそこから生まれてくる。ファンの数値も非常にすばやくそれに反応しているのが分かるはずだ。彼らの数もまた、非常にたくましく、とてつもない成長を続けているが、これはゲームや選手、そして、コーチ陣の努力が反映されたものだと思っている」

「NFLのファンになるにはこれ以上ないタイミングではないか。ファンからよく聞くことは、NFLのゲームの質の高さや楽しさがナンバー1であるということだ」

1シーズンの約3分の1を経た今の段階で聞こえるファンからのポジティブな声は、リーグが定めた新セーフティルールがゲームプレーに悪影響を与えるかもしれないという懸念を和らげているようだ。グッデルコミッショナーによると、頭を下げてヘルメットで相手に接触しようとする、キックオフ時のプレーやディフェンスの構えをしていない選手へのヒットを禁止した新ヘルメットルールは選手の安全面においてポジティブな影響を与えているとのこと。

NFLでチーフメディカルオフィサーを務めるアレン・シルズ医師は16日、記者に対してプレシーズン中の脳震とう発症数が去年の91回に比べて今年は79回に減少したと報告した。また、オフィシャルがシーズン第6週までにコールしたラフィング・ザ・パサーのペナルティ数は53回であり、同じ期間内における去年の38回と比較してかなり上昇しているようだ。

グッデルコミッショナーは新ルールの変更点に関連する最も重要な側面はすべてのコールにおける安定性が維持されることだとも主張している。

「われわれ(オーナー陣)も競技委員会も、同様に1つの強固なビジョンを持っていた。オーナーたちはシーズンを通したジャッジの安定性が非常に重要だと認識していると思う。しかし、明確でないジャッジがある場合は、複数のアングルからのビデオやスローモーションでの確認作業が議論されることとなる。それでも、ディフェンスの構えを見せていない選手やクオーターバックたちの安全を守ろうとする動きに対する意識づけは非常に重要であり、それに関する注意は非常によくできていると思っている」

「われわれはオフィシャルがすべてのプレーを確認できているかをチェックし、正面ではなくサイドを狙い、クオーターバックを負傷させないことを心がけるためにわれわれが特定した技法を各ディフェンシブプレーヤーが実行しているかどうかを確かめていきたい。われわれはこれらのことに対して注力し、かなりの適応が見られてきたはずで、そのインパクトの大きさも感じられたはずだ」

17日のミーティングでグッデルコミッショナーが触れたその他の話題は以下の通り。

1.NFL選手協会との議論中のため、NFLの国歌斉唱ポリシーの正式施行は保留中だが、リーグとチームは各プレーヤーにとって重要な社会問題に関し、今後も尽力していくように努める。

2.チャージャーズとラムズによるロサンゼルス市場のファン層拡大について、NFLは今後も積極的に推進する方向。

3.ポール・アレンの逝去に伴うシアトル・シーホークスのオーナーシップ問題についてはまだ議論されていない。今週の月曜日、悪性リンパ腫の1種である非ホジキンリンパ腫(non Hodgkin lymphoma/NHL)が元となる合併症が原因となり、65歳の若さで永眠した元シーホークスオーナーのアレンは結婚しておらず、子供もいなかった。

4.来シーズンのオークランド・レイダースの本拠地問題については議論されなかった。チームはオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアムでプレー可能かどうかを交渉中。

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