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ラムズが守備陣をさらに強化、ジャガーズからDEファウラーを獲得

2018年10月31日(水) 09:46

ダンテ・ファウラー【AP Photo/Phelan M. Ebenhack】

ロサンゼルス・ラムズがパスラッシャーを獲得した。

ラムズは2019年ドラフトの3巡目指名権と2020年ドラフトの5巡目指名権を譲渡し、ジャクソンビル・ジャガーズからディフェンシブエンド(DE)のダンテ・ファウラーを獲得した。現地30日(火)中にジャガーズはこの動きを正式に認めている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えたところによれば、ファウラー獲得に名乗りを挙げていたニューヨーク・ジェッツやグリーンベイ・パッカーズよりも好条件を提示したラムズが、30日のトレード締め切りわずか30分前に今回の取引を成立させたようだ。ジャガーズは当初、最低でもドラフト2巡目指名権と元ドラフト高順位で指名された選手とのトレードを希望していた。

この動きに付随して、ラムズはバックアップガード(G)ジェイモン・ブラウンをウェイバーにかけている。

ファウラーを入れると、ラムズのディフェンス陣には元ドラフト1巡目指名選手が7人も在籍することになる。2016年のドラフト全体3位指名選手は今後、守備コーディネーター(DC)ウェイド・フィリップスが率いるアーロン・ドナルド、エンダマカン・スー、マイケル・ブロッカーズ、アキブ・タリブ、マーカス・ピータース、マーク・バーロンらが在籍する、すでにプレーオフ進出が堅いと目されるチームに加わる。

オフシーズン中にドナルドとスーを獲得してディフェンシブライン(DL)のインテリアを固めたラムズは今季の頂点を目指してエッジラッシャーを探していた。彼らはぎりぎりのタイミングでようやくその適切な選手を見つけたようだ。

現時点で、ファウラーがラムズのどのポジションに収まるのかは判明していない。チームはサムソン・イブカムやマット・ロンゲイカーのいるアウトサイドラインバッカー(OLB)か、あるいは、マイケル・ブロッカーズのいるディフェンシブタックル(DT)としてファウラーを機能させそうだ。

元ドラフト全体3巡指名選手にとってはさほど名残惜しいトレードではないだろう。今季のファウラーはDLマンが多数在籍しているジャガーズでプレー時間が限られていた。今季の8週間を通じ、ジャガーズによるスナップの32.7%でしかプレーしていないファウラーは、8回のタックルと2回のサック、そして、1回のファンブルフォースドを記録するにとどまっていた。

ファウラーには数々の故障歴があり、素行の悪さによる罰則も多い。左のACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)断裂によってルーキーシーズンを棒に振り、左肩の故障によって今季はPUP(故障者リスト)に登録されたままトレーニングキャンプを開始していた。NFLの個人行動規定に違反したファウワーには2018年シーズン初戦の出場停止処分が言い渡され、さらに、プレシーズン中には記者に対して不適切な対応をしたため、チームから制裁として1試合の出場停止処分を受けてもいる。

ジャガーズが5年目オプションを行使しなかったため、今季のファウラーは新人契約の最終年を迎えている。ラムズに移籍するファウラーは自身のアピールも含めて新天地での活躍に意気込むだろう。ラムズを無敗のままに導き、相手クオーターバック(QB)に対してプレッシャーをかけられるかどうかで、ファウラーの今後の財布事情にも影響が出てくるはずだ。

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