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パッカーズがRBモンゴメリーをレイブンズに放出

2018年10月31日(水) 11:14

グリーンベイ・パッカーズ時代のタイ・モンゴメリー【AP Photo/D. Ross Cameron】

グリーンベイ・パッカーズでタイ・モンゴメリーが最後に取ったアクションは、無敗のロサンゼルス・ラムズを相手にわずかに残された逆転のチャンスを、味方のクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースから奪うファンブルだった。

パッカーズがそんなランニングバック(RB)モンゴメリーをボルティモア・レイブンズへ放出した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、レイブンズはモンゴメリーと引き換えに2020年ドラフトの7巡目指名権を獲得したようだ。

先週の日曜日に見せた悲惨なパフォーマンスがパッカーズのモンゴメリー放出を後押ししたに違いない。トレード条件を見ても、買い手がつかなかった場合は単にカットされていた可能性も考えられる内容だった。

前述の試合の残り2分、ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーはキックオフボールを捕った後はエンドゾーンで膝をつけという指示を出していた。しかし、モンゴメリーはこの指示を無視してラインの外へと走り出し、逆転勝利のチャンスを潰すファンブルを記録していた。この結果、モンゴメリーはもうパッカーズが必要とする存在ではなくなったのだ。

試合後、パッカーズの複数の選手たちはモンゴメリーがその次のポゼッションでフィールドから外されたことに対し、サイドライン上で癇癪(かんしゃく)を起こしていたと『NFL.com』のマイケル・シルバーに明かしている。

匿名の選手はシルバーに対して「(その1つ前のドライブを理由に)チームが彼を試合から外した際、彼はヘルメットを放り投げ、かんかんに怒っていた。(キックオフの前に)チームは彼に膝をつけと伝えていたんだ。そうしたら、彼は走り出してしまった。あれは何だったのだろうね。彼はこうも言っていたんだ、“俺は俺のプレーをする”ってね。いったい何の冗談をかましているんだって感じさ」とコメントしていた。

モンゴメリーは現地29日(月)にその主張を否定したものの、30日にはトレードが成立したことによって、この発言内容の信憑性が増したと言えよう。

ワイドレシーバー(WR)からRBに転身したモンゴメリーの放出は、パッカーズのバックフィールドにとって必要な流れだった。ボールが手に収まらないモンゴメリーに加え、アーロン・ジョーンズ、ジャマール・ウィリアムスといった面々の攻撃陣はチームにとって扱いが難しかっただろう。今季、RB陣にいる誰も良好なパフォーマンスを見せてはいない。

今後、ジョーンズにはボールタッチの回数が増えるだろう。プロ2年目のRBにはバネがあり、一歩目のステップが驚くほど速く、一気にヤード数を稼ぐ可能性がある。モンゴメリーが去った今、ウィリアムスとジョーンズの両者が役割を分担してボールをキャリーすることになるだろう。

イアン・ラポポートによると、RBのヘルパーを募集していたレイブンズがわずかな可能性をモンゴメリーに見いだしたようだ。

アレックス・コリンズをリードのアーリーダウンラッシャーとして起用し、モンゴメリーはジャボリアス・アレンにわってパスキャッチングのスナップを担当することになりそうだ。デュアルスレットの能力を持つモンゴメリーは、レイブンズが必要としていたディメンショナルな攻撃パターンをチームにもたらすことができるだろうか。

【S】